【中川千春さんインタビュー】家族、支援先と仲間のサポートに感謝!受験勉強は、基本に忠実プラス客観的に見る視点

【中川千春さんインタビュー】家族、支援先と仲間のサポートに感謝!受験勉強は、基本に忠実プラス客観的に見る視点

【第3回 これだけ幅広く学べる試験は他にはない】
過去の記事:第1回第2回

育児の時間と家族の時間を考え、会社員から個人事業主に転身した中川千春さん。仕事を進めていく中で、もっとお客様の役に立ちたいという思いから中小企業診断士の受験を決意し、2年間の受験期間を経て、2023年度に合格する。第3回は、試験合格後の変化に関して、話を聞いた。

合格して、ほっとした

「合格した」とわかったとき、嬉しさよりも「ほっとした」という気持ちが大きかった。サポートしてくれた家族、勉強会の仲間、そして支援先の方に結果で応えたいという気持ちから出た言葉だった。家族に負担をかけなくて済むという安心感も理由の一つだ。「もし、残念な結果だったとしても翌年も受験するつもりだった」という。けれども、「1次試験をまた7科目から受けることになるので、ちょっと心理的なハードルはある」と感じていた。受験日が近づくにつれ、プレッシャーを意識するときもあった。そんなときは、通信講座で一緒になった同じ状況の仲間同士で励まし合った。「私と同じ育児中の女性の方がすごく精力的に取り組んでいる姿を見て、自分も頑張ろう」と試験を乗り切り、合格するのだという原動力になった。

試験に合格したら、支援する幅が広がった

長いお付き合いをしている支援先に、中小企業診断士の資格を取得したことを報告した。支援先からは「全体の経営を考えながら支援してもらえるようになるのですね」と嬉しいコメントをいただけた。合格の報告後に、ECサイト運営周りの仕事だけでなく、商品企画といった従来よりも任せていただける範囲が広がり、信頼度が増した。中小企業診断士の資格を目指したとき時の「全体像を把握して、お役に立ちたい」と考えていた仕事に少しずつ近づいている。本人は、「ご縁もあったと認識していますし、今後はそれを新しく出会う支援先にも同じようにできるようにしたい」と謙虚で実直な思いを語る。

中川さんは、支援先の良いところを伸ばしていくことで、引き上げていくタイプである。外部の支援者が色々とアドバイスをする。しかし、外部の支援者は支援できる範囲には限界があるため、支援先が率先して動かないとできないことがある。そのためには支援先が、「よし、これを頑張ろう」と思ってもらうために良いところを伸ばす支援を彼女は実施している。「直近では、現在担当している販売促進、ECサイト運営周りや商品企画の領域をさらに広げていき、徐々に経営全般の支援ができる存在になりたい」と今後の抱負を語った。

中小企業診断士の資格は、自分の可能性が広がる資格だ

中小企業診断士の試験は、出題分野が幅広い。受験勉強の過程では、覚えることや取り組むのに難しさを感じることがある。「他の資格試験は、比較的深く掘り下げるものが多い。その中で、中小企業診断士の試験ほど幅広く学べる試験はない。中小企業診断士の勉強をしたことで、自分自身の視野が広がったことも得られた財産である」と本人は振り返る。

今までにも様々な資格試験に挑戦したが、最後まで続けられた理由は、試験勉強の内容自体に興味が持てたためだ。「途中で断念した資格試験もたくさんあって、着手したけど、面白さを感じられなかったものはモチベーションが下がって続けられなかった」という。その中で、中小企業診断士の資格は難しく、色々な大変さを感じる部分はあった。けれども、「最後まで辿り着けたのは、自分の中で興味が持てる分野だったから」と話す。「ぜひ、勉強の過程でも得られる知識だけでなく視野が広がるなど、得られるものが大きいので、挑戦してもらえたらなと思う」と語る。これは、中川さんから近い将来、中小企業診断士の仲間になるあなたに向けての温かいメッセージだ。






石川 達也

石川 達也 取材の匠メンバー、中小企業診断士
東京都練馬区在住。2017年10月中小企業診断士登録。コンピュータメーカーおよびITシステムベンダーで、法人営業とサービス企画に従事。その後、経理や取締役の意思決定支援にかかわる管理業務にキャリアチェンジ。現在は、計量器販売の中小企業に勤務し、経理、人事と社長の特命業務を担当。「汗を共にかき、輝く未来を分かち合う」をモットーに、企業内診断士として活動中。

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