【佐橋俊介さんインタビュー】午前3時の挑戦者~製造業営業マンが掴んだ合格とその先~

【佐橋俊介さんインタビュー】午前3時の挑戦者~製造業営業マンが掴んだ合格とその先~

【第3回 新たな地平へ】
過去の記事:第1回第2回

大手鉄鋼・産業機械メーカーで営業職として活躍する佐橋俊介さんは、午前3時から2時間の勉強を日常化することで中小企業診断士試験合格を掴んだ。資格取得後は取って終わりとするのではなく、積極的にその活動範囲を広げていく。

資格取得後の活動は積極的に

2022年に中小企業診断士となった佐橋さんは積極的に活動を開始する。仕事を辞めるつもりはない。だが、資格を取ったからには生かしていきたいという気持ちがあった。手始めに応募したのは中小企業診断士の受験生支援組織での活動だ。自身の受験期には情報収集に利用する程度だったそうだが、合格後は受験生向けの勉強会の開催を担当した。「組織に属した方が色々人脈も広がるんじゃないかなと思った」と語る通り、支援活動を通してネットワークが広がっていく。

佐橋さんは大阪府中小企業診断協会に所属しているが、そこでの活動も受験生支援組織のつながりからだ。大阪府中小企業診断協会には会員有志で研究活動を行う研究会が複数ある。佐橋さんも研究会に参加し、活動している。研究会活動をきっかけに補助金の支援や小規模企業の支援も経験したそうだ。

「もともと私はそんな積極的な人間ではもちろんない。だから変えなきゃいけないなと思って、診断士資格はひとつのきっかけになりましたよね。積極的に動いていけばそれなりのリターンがあると思います」と述べ、佐橋さんは中小企業診断士を取って良かったと思うと頷いた。

今後の展望、朝時間の活用と地域とのつながり

今40代の佐橋さんだが、今後の活動はどのように考えているのだろうか。仕事に関しては今の職場でキャリアを重ねていくつもりだという。その一方で当面は副業として中小企業診断士活動にも積極的に取り組んでいきたいと語る。

「朝の時間を生かして執筆活動はできたらいいなというのはある。あとは地域に根差した活動ができたらいいなと思っています」と話す佐橋さんの様子は楽しげだ。

もともとは愛知県出身ながら大阪に居を構えることになった佐橋さん。自分の子どもたちがこれから育っていく地域とのつながりを診断士活動で作っていきたいのだと言う。「地元のネットワークを広げて、近場のよく使っているお店とのつながりや知っている人が増えたら生活が楽しくなりそうで。自分の周りの1日1日がちょっとずつ良くなっていったらみたいな感じです」と話す佐橋さんの表情は明るかった。

中小企業診断士資格という人生のターニングポイント

最後に、佐橋さんにとっての中小企業診断士資格とはどのようなものかを聞いた。

「幅広い知識を得られるという面ではビジネスマンとして良い選択肢だと思う。あと人脈が広がる。会社の往復だけだとやっぱり人脈も広がらないし、同じような考えの人と一緒にいるだけでは面白くない」との言葉の後、少し考え「それに取った分だけ精神的余裕ができた。資格があるからといって生活が安泰になるわけじゃないけど、自分にはこれがあると思える。資格というきっかけがなければ私もそんなに変わらなかったと思いますし、本当に人生のターニングポイントじゃないですけど、在り方とか社会との向き合い方を変えるきっかけになっているって思います」と言葉が続いた。 危機感から始まった佐橋さんの中小企業診断士資格取得は、今も明るい未来につながる変化を生んでいる。








K.I. 取材の匠メンバー、中小企業診断士
大学卒業後、特許事務所やメーカー知財部に勤務、知財管理やバックオフィス環境整備に従事。知的財産管理やSaaSを活用した業務改善に知見をもつ。ITを生かして働く人も関わる人も楽になる職場環境を実現することが目標。

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