【毛利和裕さんインタビュー】日商簿記1級保有者の中小企業診断士試験ストレート合格体験記

【毛利和裕さんインタビュー】日商簿記1級保有者の中小企業診断士試験ストレート合格体験記

【第3回 毛利和裕どこへ行く!】
過去の記事:第1回第2回

日商簿記1級に続き中小企業診断士も1年で合格したという受験マスターの毛利さん。これらのダブルライセンスを活かして今後はどのような活動をされていくのだろうか。第3回は前回の続きである2次試験合格後から始めていきたい。

問題用紙がしおれるまで読みつくした口述対策

2次試験合格後は口述試験である。大学生時代に面接があるという理由で中小企業診断士の勉強を敬遠したとのことであるが、面接はどのように対策したのだろうか。毛利さんは、準備として与件文を紙がしおれるくらいまで読みつくしたとのこと。この文章からこういう質問が考えられる、などと問題を想定して読んでいくのだ。当日はかなり緊張するとわかっていたので、与件文をしっかりと読み込み準備をすることで心を落ち着かせるように意識をした。口述試験の模擬面接の練習はしなかったものの、口述試験は無事乗り越えることができた。

本業への活用は

現在所属するスポーツ用品メーカーの経理部では、中小企業診断士の資格を活かす機会はあまりないという。ただ、全くないわけではなく、業務上契約書と接する機会があり、その時には中小企業診断士の目線からのアドバイスができるし、子会社の経営面でのアドバイスをする機会もある。評価面では中小企業診断士取得により会社から手当がついたり、中小企業診断士受験経験のある上司からは特に高い評価を受けているようだ。今後の会社員としての具体的なプランは特にないが、このまま経理財務部でキャリアを積む以外の選択肢も検討しているとのこと。中小企業診断士の資格を活かしていきたい気持ちはあるため、今後のキャリアをどうするかは毛利さんにとって目下の課題だ。

徐々に広がりつつある中小企業診断士としての活動

それでは中小企業診断士としての活動はどうだろうか。毛利さんは2022年4月に中小企業診断士の登録している。現在は積極的には活動しておらず、大阪府中小企業診断協会に登録はしているが、研究会には登録していない。診断協会主催の単発のイベントに参加するなど控えめな活動状況である。中小企業診断士の資格維持に必要な実務ポイントは、本業での子会社経営に対するアドバイスで得られることもあり、落ち着いて今後の進む方向を見定めているようだ。
ただ少しずつ活動の幅は広がっているようで、診断協会主催の単発イベントをきっかけに、スポーツ好きの中小企業診断士が集まる会に招待され、20分間の枠で登壇が決まっている。毛利さんはサッカー好き診断士として、Jリーグのクラブの財務諸表を用いて経営分析をするのだそうだ。中小企業診断士と日商簿記1級のノウハウを活かした面白そうなプログラムである。また、本業の一環で業務効率化のためにプログラミングも学習している。まだ趣味の域は出ないと言うが、中小企業診断士活動の+αになればと考えているようだ。

あきらめず今年で決めよう

最後に、毛利さんからこれから中小企業診断士を受験する受験生に対して言いたいことを聞いてみた。1つ目は合格後のイメージをもって受験に挑んで欲しい、2つ目は中小企業診断士は広く浅い試験ではあるが、勉強して損なことは1つもなく誰でも挑戦できる試験なのでぜひ挑戦してほしい、3つ目は勉強中はつらいこともあると思うが、自分の中からモチベーションの源泉を見つけて取り組んで欲しい、とのことである。そしてストレート合格を目指す人に対しては、やるべきことをやりあきらめないこと、来年でもいいと思わず1回で決めると思うこと、であった。

インタビュー後に、毛利さんのカバンについていた某Jリーグクラブのキーホルダーについて聞いてみると、「好きなんですよ」とその日一番の笑顔を見せてくれた。







佐橋 俊介

佐橋 俊介 取材の匠メンバー、中小企業診断士
1978年愛知県江南市生まれ、大阪府豊中市在住。学生時代はアメリカンフットボール部に所属しチームワークと忍耐を学ぶ。現在はメーカーに勤務しプラントエンジニアリングの営業に従事。2022年に中小企業診断士登録後、大阪府中小企業診断協会に所属し研究会活動や地域小規模事業者支援に力を入れる。プライベートでは男の子3人の父親として奮闘中。こどものゲームに付き合ううちにゲームにハマる。こどもには負けない。

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