【三笠じゅん さんインタビュー】ストレート合格を果たした努力家ママさん診断士 ~1つココロに誓ったこと~

【三笠じゅん さんインタビュー】ストレート合格を果たした努力家ママさん診断士 ~1つココロに誓ったこと~

【第3回 中小企業診断士と成り、新たなジブンへ】
過去の記事:第1回第2回

9か月でストレート合格を果たした三笠じゅんさん。資格勉強、仕事、ママの両立に苦労し、試験前日は寝られない中でも、1次試験、2次試験に合格して診断士となる。その秘訣や企業内診断士について、現在・過去・未来の三部構成でお届けします。第3回目は「今後のビジョン」に迫ります。特にママさん受験生は必見の内容です!

初めての経営診断での気づき

ストレート合格を果たし、企業内診断士として活躍する三笠さん。今回、経営診断の業務について伺った。

商工会議所の特設ブースで、社長に対して経営診断を実施。海外雑貨を販売する企業に対して、販路開拓としてのプロモーション助言を行った。顧客ターゲットも明確にすることで、訴求ポイントを洗い出した。さらに、プロモーションで活用できる補助金の案内も併せて行った。経営診断後、社長は三笠さんの助言に大満足した。事前準備をしっかりと行ったので、社長が考えていたことと合致しており、社長としては専門家の先生に自分の考えが後押しされたような気持にもなったといえる。補助金活用もできると知り、更に深い話ができたようだ。

現職では大手企業を相手とし、中小企業診断士としては中小企業を相手とする。異なるようで、実は根っこの課題は同じ。予算は異なるものの、ターゲットの明確化、商材の訴求ポイントの設定など共通するところは多い。中小企業診断士を単なる知識としてではなく、実務レベルまで昇華しているからこそ、社長にも満足いただけたのだろう。

M&Aという新たな興味

今後は、「M&Aの業務に携わってみたい」と語る。その背景には、実務従事での、ある出会いがあったためだ。実務従事の講義で、利益率30%という非常に優れた業績を誇る企業であるにもかかわらず、後継者が不在のために廃業という選択を余儀なくされていることを知った。その時、社会のためにも、そこで勤める従業員のためにも、M&Aの意義について熟考する機会があったようだ。ニーズのある商品・サービスがあり、地域の雇用を担う、社会的にも価値のある優良企業であるにも関わらず、あっという間にゼロになる。M&Aという手法を用いれば、雇用も守られ、地域経済にとってもプラスとなる。M&Aは、「合併・買収」という単なる手法でなく、地域社会や雇用維持、ステークホルダーのため、という“輝かしい未来に繋げるソリューション”と言えるだろう。

三笠さんは大手通信会社の勤務であるため、M&A分野に関われる機会も多い。今後は、今まで培ってきた企画やマーケティングという自身の武器に、M&Aを掛け合わせることで、三笠さんの独自性(強み)が発揮できそうだ。

中小企業診断士を目指す受験生へのメッセージ

三笠さんに、中小企業診断士を目指す受験生へのメッセージを伺ったところ、「明るい未来のために新しい一歩を踏み出してほしい」と語ってくれた。今までの職場では出会えない様々なバックグラウンドを持った方々と人脈づくりができ、新しい気付きを得ることができる。また、商工会議所での初めての経営診断など、仕事に幅を持たせてくれる。「中小企業診断士は取得して良かったと思える資格であることは間違いない」と真っすぐな目で語る三笠さん。

中小企業診断士は、決して簡単な国家資格ではない。三笠さんは寝不足で満足な回答をかけなかったものの、効率的な勉強方法、家族の支えで、ストレート合格を果たした。








松本 昌史

松本 昌史 取材の匠メンバー、中小企業診断士
銀座にて、経営コンサルティングファーム「KICKコンサルティング株式会社」の代表取締役を務める。累計支援社数150社の実績。戦略策定からハンズオン(伴走)支援までの一貫したコンサルティングが強み。経営計画書策定、デジタル・マーケティング、管理会計業務に従事。クライアントは、ベンチャー企業から4期経営赤字の老舗企業と多岐にわたる。また、クライアントに対してCMO(最高マーケティング責任者)としても関与。

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