【前田久美子さんインタビュー】どこでも通用する人材になりたい!その思いでつかんだ中小企業診断士

【前田久美子さんインタビュー】どこでも通用する人材になりたい!その思いでつかんだ中小企業診断士

【第3回 中小企業診断士を取得して】
過去の記事:第1回第2回

【前田久美子さんインタビュー】

大手IT企業のマネージャーであり、3児の母でもある前田さんに、中小企業診断士資格を取得するまでの経緯と今後への意欲をうかがった。第3回では、中小企業診断士として行っている現在の活動と、これから受験する方々に伝えたいメッセージを聞いた。

まずはできるところから取り組む

前田さんが中小企業診断士試験に合格してから約2年が経過した。これまでの活動を振り返って自己採点すると、70点だという。

「本当はもっとやりたいという思いはありますが、やはり割ける時間を考えるとそこまで手が回っていないのが現状です。今は、加入している東京都診断士協会城南支部の協会活動や、気仙沼バルの活動を頑張っています」前田さんはそう話す。

気仙沼バルとは、震災復興を意図して企画された毎年のイベントであり、宮城県気仙沼市の飲食店などが参加している。地域を盛り上げるため、前田さんら中小企業診断士がチームをつくり、その活動を支援している。また、協会活動では、青年部に入り各種イベントの企画運営を行っているほか、新入会員をチューターとして支援する。

今はとにかく様々な場に積極的に顔を出し、中小企業診断士の活動の幅広さを理解するよう努めている。普段の忙しさゆえに無理はできないが、人脈を形成しながら中小企業診断士としての力をつけることを意識して活動している。

企業内での活躍後は独立も視野

当面は企業内診断士としての活動を思い描いている。一方で、社外でも自分が通用する姿に憧れを感じており、いつかは独立してみたいという想いもあるという。

現時点では中小企業診断士としての専門領域が定まっているわけではないが、今後5年程度の時間をかけて、自分に何が向いているかを見極めていきたいと考えている。

「自分はこれでやっていこうという領域を見つけられるまでは、限界はつくらずに様々なことにチャレンジしていきたいと思います。例えば、創業支援やM&Aにも取り組んでみたい。そして様々な会社の社長の手助けがしたい。5年後に完全独立はしていないとしても、提供する価値に対してしっかりと対価を得られる中小企業診断士になっていたいと思います」彼女は好奇心の目を輝かせながら、力強くそう答えた。

これから受験する方へ伝えたいこと

最後に、これから中小企業診断士試験に挑む受験生に伝えたいことを聞いた。

まず伝えたいことは、この中小企業診断士資格の勉強をすること自体が有益であるため、ぜひ挑戦してほしいということだ。

実際、試験勉強の経験は、彼女の現在の仕事でもおおいに役立っているという。

「1次試験で身につけた幅広い知識があるおかげで、社内外の関係者との協議に自信をもって臨むことができるようになりました。また、2次試験の勉強は、新たな課題にどこからアプローチしていくかを考えるトレーニングになりました」

また、中小企業診断士資格を取得することで広がる世界の素晴らしさも、伝えたいことの一つだ。資格取得をきっかけとして、自分の中で広がったこの世界を、多くの方に体験して欲しいという。

最後に強調したのは、女性の受験生が増えることへの期待だ。

「女性であることで、出産や育児との両立に悩んだり、資格取得後も思うように活動ができないことを心配したりすることもあると思います。ただ、この資格は、試験勉強も資格取得後もマイペースで取り組むことができます。中小企業診断士資格は、女性にとっても長い人生を楽しむことができるよい資格ですし、ぜひおすすめします」

どこでも通用する人材になりたい、その思いでつかんだ中小企業診断士資格。 壁を乗り越えた今、前田さんがみる景色は、どこまでも広がっている。








森下 剛 取材の匠メンバー、中小企業診断士
京都府生まれ。大学院修士課程修了後、製薬会社において医薬品の研究開発業務に従事。途中、がん患者の支援を目的とした新規事業開発に取り組む。2021年経営学修士(MBA)。2023年中小企業診断士登録。東京都中小企業診断士協会中央支部に所属。

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