【木下綾子さんインタビュー】 活躍する中小企業診断士の「開拓力」

【木下綾子さんインタビュー】 活躍する中小企業診断士の「開拓力」

【第2回 案件こそが自分を育ててくれる】
過去の記事:第1回

【木下綾子さんインタビュー】

未経験の案件にも果敢に挑戦し,責任を持って仕事をやり遂げる木下さんに,独立診断士として活躍する現在の仕事内容について詳しくお聞きしました。

「なんとかなるだろう」と自分を信じることでできる挑戦

――木下さんの現在のお仕事の状況について教えてください。

現在は,自分の会社(株式会社ステラコンサルティング)の経営と株式会社ライブリッツ・アンド・カンパニーで取締役をしています。自分の会社で受けている仕事は医工連携などの公的な仕事と,講師やM&Aの案件が中心です。株式会社ライブリッツ・アンド・カンパニーでは主に事業再生の案件に関わっています。

――公的なお仕事から民間までお仕事の幅が広いですが,心掛けていることはありますか?

セミナーや研修に参加する際,中小企業診断士を対象にしたものだけではなく,他業種や他士業の方も受けるようなセミナーに出るように 心掛けています 。例えば,M&Aですが,まだまだ本格的に参入している中小企業診断士は少なく,ほとんどが税理士や公認会計士です。参入が少ないからこそ,差別化も可能だと思います。

――M&Aの支援はハードルが高そうですが,実際にM&Aの案件に挑戦されていかがですか。

私の場合,M&Aの案件は大手の会社に登録して,そこの案件を中心に受注しています。繊細な問題なので,大手と組むことで信頼を得られていると感じます。

M&Aは財務の問題も大きいですが,事業性の評価も重要です。また,事業再生に取り組み,企業価値を上げてからM&Aに取り組むケースもあります。その点で,中小企業診断士が担う仕事も大きいと思っています。私が登録している会社の案件は中小企業が中心なので,企業の大きさもばらばらです。企業規模や案件によっては,中小企業診断士ひとりで完結できる場合もあります。今後を見据えて, M&A案件はより強化していきたい分野ですね。

――幅広い分野に挑戦できる秘訣は何でしょうか。

せっかく勉強しているなら,案件に実際に取り組むべきです。実際の案件に取り組むことによって,より深く勉強できますし,お金をもらうことで出てくる責任もあります。新たな分野にも思い切って 挑戦することで自分も成長できると感じています。

仲原 真澄

仲原 真澄 取材の匠メンバー,中小企業診断士

大学卒業後,伊豆市商工会に勤務。記帳指導や労働保険に関する業務を担当。市のDMOに出向中,観光産業振興に携わる。2018年に中小企業診断士登録し,独立。現在,観光産業振興を専門に宿泊業,観光サービス業の支援を行っている。

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