【山口大樹さんインタビュー】 “企業内”だからこそ、より活躍できることもある

【山口大樹さんインタビュー】 “企業内”だからこそ、より活躍できることもある

【第2回 社内外のリソースを活用する】
過去の記事:第1回

【山口大樹さんインタビュー】

今回は大塚商会で「経営支援サービス」を立ち上げ、そのプロジェクトリーダーとして中小企業の経営支援や診断士育成活動に取り組んでいる山口大樹さんにお話を伺いました。第2回の今回は、企業内診断士の「メリット」について語っていただきます。

社内外のリソースを活用する

――企業内診断士のメリットについて教えてください。

独立診断士と異なり、会社が関係する社内外のリソースを活用できることです。

私が推進する「経営支援サービス」では、まず、外部の専門家と連携することでITのみでは解決が難しかった経営課題の解決を支援していますが、協業する診断士・税理士・弁護士など各分野の専門家からなる「経営支援プラットフォーム」という外部リソースが支えになっています。現在、協業関係にある診断士は570名を超えています。また、社内リソース面でも、ITやマーケティングなどの専門知識を持つ約8,000人の豊富な社内人材や、100万社以上の顧客との取引を通じて蓄積したノウハウなどの経営資源をフル活用して取り組んでいるからこそできるサービスです。

企業内診断士は活動の場が限定され、せっかくの資格を有効に活用できない。という声を聞くことがありますが、会社内のリソースやノウハウは簡単に収集可能ですし、診断士試験で得た知識はリアルビジネスでも大いに活用できます。

診断士が更に活躍できる場づくりにも貢献したい

――経営支援サービスは診断士にとっては貴重な実務従事の場にもなっています。今後の、方向性について教えて頂けますか。

企業診断は診断士4~6人がチームとなり、トップインタビューや現地調査などのインプットをもとに診断報告書を作成していただいております。こちらは実務従事の実績となりますので、資格更新要件のポイントを獲得できます。昨年より理論政策更新研修の提供も始めました。研修講師として多くの診断士に活躍頂いております。個人的には診断士の認知度とステータスを向上させたいと思っています。

診断士には独占業務はありませんが、中小企業に様々な価値を提供できる資格だと考えています。経営支援サービスを軸としたプラットフォームを通じて、少しでも多くのお客様に診断士の価値を知っていただきたいと思っています。

https://oi.otsuka-shokai.co.jp/ow/products/keiei-shien/platform/img/dsr-index-01-key.jpg?sr.dpm.path=pc708sp298

(大塚商会のカタログ「大塚商会の経営支援プラットフォーム」より)

伊藤一彦

伊藤一彦 取材の匠メンバー、中小企業診断士

1966年生まれ。神奈川県横須賀市出身。東京大学経済学部卒業後、日本興業銀行(現みずほ銀行)に入行。以降、グループのリース会社やベンチャーキャピタル(現職)で計28年間法人向けの資金調達支援に従事。2019年9月中小企業診断士登録。趣味は中国古典等の読書の他、懸垂・握力強化等の身体の鍛錬。

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