【松林さんインタビュー】 強みの明確化と仕事へのスピード感が活躍への近道

【松林さんインタビュー】 強みの明確化と仕事へのスピード感が活躍への近道

【第1回 私が公的支援に携わり続ける理由】

【松林さんインタビュー】

今回は、公的支援のエキスパートとしてご活躍されているOffice MCC代表の松林栄一さんに公的支援のやりがいや独立診断士として活躍するために必要なことについて伺いました。第1回目は、公的支援のやりがいについてお届けします。

公的支援業務の魅力

――現在携わっておられる公的支援の具体的な内容についてお聞かせ下さい。

例えば、「中小企業活力向上プロジェクトネクスト」に事務局として携わっています。これは東京都の補助事業ですが、商工会・商工会議所の経営指導員が登録されている診断士の中から支援先の企業に合った診断士を選定して、一緒にその企業を支援するというものです。依頼された診断士は指導員のサポートを受けながら支援先の経営診断をして報告書を提出します。その後、さらに専門家派遣を通じて実行段階まで支援する場合もあります。

――診断士と企業をマッチングさせる事業に携わられているということですね。

そうですね。問い合わせの対応やHPに掲載されている施策情報の更新、メルマガの作成、また事業PRを行うための経営者向けのセミナー運営などに従事しています。この仕事は独立初期のころからずっとやっています。

――かなり長く続けておられるんですね。

独立して初期のころに紹介してもらった仕事なので大事に取り組みたいという思いもありますし、この仕事を通じて注目される経営者など、一個人としてはなかなか会えないような方とも商工会議所の看板を借りることで会えたりするので、単純に仕事として面白いというのもあります。

経営者に一歩踏み出すきっかけを与える仕事

――公的支援と民間の仕事とではどのような違いがありますか。

民間の仕事は自分に対する評価水準がより厳しくなるので、要求にしっかり応えられるかが大事になります。一方、公的支援の場合は案件によってゴール設定が異なっており、公的機関のご担当者の意向を汲み取って目的から外れないようにやっていくことが大事になってきます。

――民間の仕事の比率を今後増やしていきたいというお考えはありますか

診断士の中には民間の仕事が軌道に乗ってきたら公的支援は一切やらなくなるという方も少なからずいますが、私はそういう人たちとはちょっとスタンスが違います。「自社の経営を何とかしたい」という気持ちを持っているものの民間コンサルタントにお金をかけるのは厳しいという経営者にまず一歩を踏み出すきっかけを提供するという意味において、公的機関の専門家派遣というのはとても有意義なものだと思っています。ですので、そこに協力することに関しては今後も続けていきたいですね。

岡田 啓吾

岡田 啓吾 取材の匠メンバー、中小企業診断士

1987年生まれ,兵庫県神戸市出身。京都大学法学部卒業後,国内最大手の重工メーカーにてサービス営業、総務業務に従事。その後コスト削減コンサルティングを専門に手掛ける日系コンサルティングファームに転職。現在はクレジットカード加盟店手数料、各種システム費、旅費交通費等の販管費のコスト削減業務に従事している。2019年9月中小企業診断士登録。

活躍する診断士になるためにはカテゴリの最新記事