【和田純子さんインタビュー】 中小企業の経営者に寄り添い、後継者と伴走して会社の未来をつくる

【和田純子さんインタビュー】 中小企業の経営者に寄り添い、後継者と伴走して会社の未来をつくる

【第1回 事業承継との出会い】

【和田純子さんインタビュー】

和田純子さんは、「中小企業の経営者に寄り添い、後継者と伴走する中小企業診断士」として、事業承継の分野を中心に精力的に活動しています。中小企業の事業承継は、現在、中小企業庁も注力する重点分野です。

第1回は、事業承継支援専門の経営コンサルタントとして活躍する和田さんの診断士活動や事業承継支援の魅力について、お話を伺いしました。

事業承継支援との出会い

――事業承継支援とは、どのようなお仕事でしょうか。

事業承継の仕事は多岐に渡ります。事業承継前に財務状況を改善する「磨き上げ」から、事業承継時の専門家(税理士、弁護士、司法書士、不動産鑑定士等)間のコーディネート、後継者の承継後の経営支援まで、長期的スパンで支援することを心掛けています。その中で必要に応じて、補助金・助成金に関する事業計画の申請書作成支援等も行っています。

――事業承継を専門分野に決めたきっかけを教えてください。

約7年前の診断士受験時代、SNSに受験勉強や日常生活について発信していたところ、偶然、事業承継支援を専門とする中小企業診断士の先生と繋がりました。その当時は事業承継が話題になる前でした。

先生の事務所を訪問し、先生から、経営者である父親と後継者であるご子息との間に第三者として入り、事業承継計画を作成したり後継者を決める家族会議に参加する話を聞いた時、「事業承継支援は、なんて素晴らしい仕事なんだ」とすごく感動しました。それが「事業承継を専門にした診断士になる!」と決めたきっかけです。

診断士の先輩方が、人事組織、マーケティング、IT等の専門分野を持たれている中、私は事業承継支援を専門にすると決めていたので、合格後に色々な研究会に参加したり仕事の方向性に迷うことはありませんでした。

診断士資格取得後にすぐに独立開業し、その先生の会社で事業承継コンサルティングの実務を経験させていただいたり、地域の商工会議所や公的機関の専門家派遣に登録し、事業承継案件に積極的に手を上げて支援等をすることで、1つずつ実績を積んできました。

事業承継支援の魅力

――実際に支援したことで感じる、事業承継支援の魅力を教えてください。

事業承継には、創業者、現経営者と後継者、その家族、会社の従業員等多くの人が関わり、しかもそれぞれの人生に大きく関わることから、1つの長編小説を書けるぐらいのドラマがあります。

社長と後継者間で確執があっても、第三者として専門家が入り、2人が話し合う場を用意して、それぞれの境遇や思いを話してもらうことで、徐々にわだかまりが解けていきます。また、後継者を決める家族会議に参加したり、従業員に事業承継の説明をすることもあります。

紆余曲折を経ながらも、企業が長年培ってきたノウハウや人材を次の未来につなげるお手伝いをできることが、事業承継支援の魅力です。

那須 美紗子

那須 美紗子取材の匠メンバー,中小企業診断士

大学卒業後,証券会社で企画業務に約10年,出向にて信託銀行の業務システムのシステムエンジニアに約2年従事。その中で,システムや業務の新規構築・改善,新サービスの立上げなどを幅広く経験。2019年に中小企業診断士登録。自身も3人の子供を育てながら働く経験を活かし,働く親の支援活動も行う。趣味は旅行と茶道。

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