【小川浩司さんインタビュー】“握りもよし”“副業もよし”“診断もよし”三方よしの多才な中小企業診断士

【小川浩司さんインタビュー】“握りもよし”“副業もよし”“診断もよし”三方よしの多才な中小企業診断士

第3回 これから中小企業診断士を目指される方へ
過去の記事:第1回第2回

【小川浩司さんインタビュー】

不動産業での営業職、製薬会社のMRの経験を経て、現在は生命保険会社の商品開発部門で活躍されている企業内診断士の小川浩司さん。第3回目は、中小企業診断士資格を取得された後の今後の展望について、お話をおうかがいしました。

中小企業診断士としての今後の活動について

――副業が認められる時代になりましたが副業はされていますか。

私は鮨を握ることができます。会社には「鮨職人と中小企業診断士の両立を図ります」と試しに副業を申請したところ、意外とあっさり承認を貰えたので、現在は「鮨も握れる中小企業診断士」として活動をおこなっています。トライアルのような段階ですが、4・5月の連休で3回お客さんの前で鮨を握りました。収益的にはともかくとして、ある程度の売上げは確保できたかなという感じです。中小企業診断士としての活動は、まだこれからというところでしょうか。

――小川様は定年が視野に入っているとのことですが、定年後独立されたときにどのような中小企業診断士として活動をされたいと考えていますか。

将来的には経営診断をやりたいのですが、まずは、稼げる自分でいたいなという考えがあります。今のところの目標としては、副業で売上1000万円という目標を掲げています。それは自分のポートフォリオがあって、例えば、寿司職人として寿司を握って稼ぐとか、所有している不動産の賃貸料を得るとか、あと民泊をやってみたいと考えています。今、仕事を持たれている方も、今後は副業とか、二つ目の仕事の柱を持つということは避けて通れない部分だと思います。自分自身は実験台というわけではないですが、失敗経験を積み重ねることにより、これはやめた方がいいよという、迫力のある提案ができる中小企業診断士になりたいと考えています。

――今後中小企業診断士として強化したい分野はありますか

どんどん新しいビジネスを起こすという立ち位置が必要であると考えています。例えば、創業についてサリーマンの人に聞いても安易にCAFÉをやりたいとか聞きますが、食べられる事業を起業するためには、どういう機会があって、どういう強みを活かすか、というSWOT分析から学んだことを活かして、中小企業の伴走をしていきたいと考えています。中小企業診断士は独占業務ではないため、中小企業を支援するためにいろいろなことができるので、本当の意味での創業支援ができる伴走者としての中小企業診断士になりたいと考えています。

中小企業診断士受験生に向けてのメッセージ

――最後になりますが、今、中小企業診断士の試験を頑張っている方々に向けて、自分は資格取ってこんなふうに世界が広がったとか、エールをいただければと思います。

中小企業診断士の試験科目というのは、非常によくできていると思っています。1次試験の学習も、広さと深さを兼ね備えた試験となっていますし、2次試験の学習も、自分の思考力がとことん試される試験となっているので、非常に勉強の工数もかかります。
ただ、大変な学習なんですが、一生使える知識として絶対生かすことができると思います。この試験の学習をすることによって、例えば会社が合併した理由とかが、いい解像度で見えてくるようになってきます。数年先の自分より、数ヶ月先の自分を楽しみながら期待しながら、試験勉強をやっていくといいかなと思います。


菅原寅太郎

菅原寅太郎 取材の匠メンバー、中小企業診断士
東京都出身。立教大学法学部法学科卒業。その後、東洋大学大学院経営学研究科中小企業診断士登録養成コースを経て、2020年に中小企業診断士登録。千葉県の地方銀行で34年間にわたり、中小企業のさまざまな課題を解決。2021年に“金融機関の裏の裏まで知っている中小企業診断士”として独立。公的機関の専門家派遣・補助金支援をはじめとして活躍中。特技はロシアの格闘技SYSTEMA。

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