【第1回 悔しい思いから一念発起】

現在コーチングを会得し個人事業主としてコンサル業を営んでいる宮田香耶さん。第1回は中小企業診断士を目指すまでの経緯についてお聞きしました。
社長さんの想いを汲み取りたい
――個人事業主としてご活躍されていますがお仕事の内容をお聞かせください。
現在の職業は数字とマインド両面から経営改善のご支援をしたいと思って経営者に対してコーチングを行っていますが、個人事業主としてまだ日が浅いので、週2日別の会社に非常勤として補助金申請業務やM&A関連業務を行っています。
――コーチングを始められたきっかけは何ですか。
コーチングを始めたきっかけは、会計事務所や税理士法人で働いていた際にお客様に経営改善の提案や月次の数字の報告を行う時に一方的に伝えている感じを持っていました。「これって社長は本当にやりたいのか」「社長はこれに関してどう考えているのか」ということを引き出せずモヤモヤ感が常にありました。そのことについて友人に相談すると「これってコーチングがやりたいんじゃないの」と言われ、学べるところを色々探して、名古屋のNPO法人がやっているコーチング講座を試しに受講してみると、これがまさに自分が求めているスキルだと思い無我夢中で学んで身につけました。
コーチングは追求すればするほど奥が深く、AIやコンピューターが発達しても、人と人の関係はAIでは真似をできないと思っており、本音を引き出すことや、より発展させることは人の役割だと思っているので、今後も追及していきたいと思っています。
悔しい思いをして一念発起
――中小企業診断士を目指したきっかけを教えてください。
実は私8年位ビジネスのブランクがありまして、社会復帰した時にフルタイムで働こうとしたところ正社員にもなれない状態でした。その時にまず感じたのは自分自身に強みを持たなければいけないということでした。その後、会計コンサルティングの会社に入社した時、社長より「頭を使わない仕事をしてください」という内容で文章化されたものを渡されました。それは一人前のビジネスパーソンと見られていない感じで非常に悔しい思いをしました。
そこで、まず自分に自信をつけたいと思いMBAの取得を目指しました。MBAの勉強をしたことについては非常に有意義なものでしたが、いざそれを生かすとなると中小企業ではまだ認知度が低くほとんど知らない人ばかりでした。税理士事務所に転職してからも一人前のコンサルタントとして見られませんでした。そこで中小企業に対するプロフェッショナルな知識と経験を得て人と同じスタートラインに立ちたいと強く思い目指したのが、中小企業診断士でした。

池崎 良徳 取材の匠メンバー 中小企業診断士
1963年生まれで今年還暦の新米中小企業診断士。2022年5月登録で現在も住宅設備用金具の企画卸業で経理・総務・購買・品証の責任者として奮闘している社内診断士。今後は企業再生に取り組むことを考えています。