【窪田恭之さんインタビュー】中小企業診断士の資格をパスポートに、新たな人生の扉は自分で開く。

【窪田恭之さんインタビュー】中小企業診断士の資格をパスポートに、新たな人生の扉は自分で開く。

【第2回 中小企業診断士を目指した理由】
過去の記事:第1回

【窪田恭之さんインタビュー】

大手企業に所属しながら、定年を前に中小企業診断士の資格取得を決意。千葉商科大学の養成課程に通い、2023年に中小企業診断士登録をされた窪田恭之さん。第2回は中小企業診断士の資格取得を目指した理由についてお話いただきます。

会社人生ゴールのための診断士資格

――失礼ですが定年近くなっての資格取得となりましたが、何かきっかけがあったのでしょうか。

私は40年間ゴム製品の製造・販売会社に勤務しています。2020年に定年を迎え現在は再雇用で働いています。ずっと化工品を担当していましたが、10年程前に人材育成の担当となりました。会社の人材育成方針に従って研修を実施する仕事です。私たちの若い頃は研修と言えばOJTでした。百戦錬磨で修羅場を何度もくぐり抜けるとか、仕事を通じてノウハウを身につけ、やり方を学び、先輩から指導を受けたりしました。しかし今、自分が人にモノを教えるとなると、そういう勘と経験と度胸じゃダメで、なぜそのようにしたら効果が出たのか、理論が必要だと感じたのです。そこで何か体系だったものはないかと考えた時に、中小企業診断士という資格に気が付いたのです。

――ではお仕事のために診断士資格取得の勉強を始められたということですか。

指導するためのロジック、ロジカルシンキングを身につけるために始めました。ただ始めた年齢が人より遅かったので、結果的にキャリアの最終ゴールとして自分の経験やノウハウをきちんと論理的に会社の中に残していきたいと思いました。それが大きなきっかけです。

中小企業診断協会のデータから養成課程へ

――資格取得にチャレンジされたのは何才くらいからですか。

2017年に57才で初めて1次試験を受けました。職場の近くに資格学校があったのでそちらを利用しました。会社に行って学校に行って家に帰る。そんなルーティンで生活を送っていましたが、1次試験合格まで4年もかかってしまいました。その年に2次試験を受けましたが、結果は不合格でした。

――それで養成課程に行かれたのですか。

診断協会の試験結果データを見ると、高齢になるほど合格率が下がっています。「これだけ一生懸命頑張って勉強しても、来年合格する可能性は低いのではないか。この歳で多年度受験を重ねていって良いのか」と考えた時に合格するかわからないようなことにチャレンジするよりも養成課程に進んでスキルアップした方が良いのではないかと考えました。時間をお金で買う、そのような考えもあり養成課程を選択しました。

――時間をお金でというお話ですが、養成課程を受講するとなると費用面でも負担が大きくなかったですか。

たまたま子供が独立して教育費がかからなくなり、費用的な面では大変タイミングが良かったと思います。もちろん費用面のほかにも2年間の通学などありましたから家内にも相談しました。「やりたいことがあれば、やったら」、と快く背中を押してもらいました。彼女も働いていて、ある意味自立している点も良かったです。時間、お金、家族との関係性そういうタイミングがカチカチカチッと合ったのだと思います。

――では奥様に背中を押してもらったということですね。

今は冗談まじりに、投資した分くらいは回収しなさいね、って言われています。妻には養成課程通学期間中は家庭内のことでずいぶん負担をかけたので、無事大学院を卒業し資格取得できたのは妻の支援の賜物と心から感謝しています。





中村 友一

中村 友一 取材の匠メンバー、中小企業診断士
1962年生まれ。千葉県在住。地方銀行勤務を経て2023年独立。銀行勤務時には8年間事業承継担当として1,000社以上の中小企業経営者と面談し事業承継に関するアドバイスを行う。中小企業診断士登録は2013年4月。 千葉県中小企業診断士協会所属。趣味ゴルフ。

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