【第1回 千葉商科大学養成課程を選んだ理由】
大手企業に所属しながら、定年を前に中小企業診断士の資格取得を決意した窪田恭之さん。千葉商科大学の養成課程に通い、2023年に中小企業診断士登録をされました。第1回は千葉商科大学養成課程についてお話いただきます。
千葉商科大学を選ぶ
――窪田さんは千葉商科大学の養成課程を受講されたと伺っておりますが、いくつかある中小企業診断士の養成課程の中から千葉商科大学を選ばれた理由をお聞かせください。
千葉商科大学の養成課程は、平日働きながら会社には迷惑をかけない、と考えた時に他の養成課程と比較してプログラムは良くできていたのです。カリキュラムは土、日曜日中心の2年間で組まれていました。企業診断の実習などが平日になり会社を休まなくてはならないこともありましたが、最小限で済みました。また私は千葉県白井市に住んでいまして、市川市にある千葉商科大学は通学しやすいということも選択した大きな理由です。
――他の養成課程は検討されなかったのですか。
もちろん他の養成課程についても説明会に参加して検討してみました。そうした中で、自分が求めているものに一番近かったのが千葉商科大学でした。パンフレットに書いてあったのですが、大学の創立者の遠藤隆吉先生が実業と学術の中間の「実学」を提唱されていました。講師陣も現役の中小企業診断士が多く実践的な講義内容だと噂に聞いていました。大学系の養成課程では中小企業診断士のほかに得られる資格があって、千葉商科大学は商学修士、東洋大学はMBA、日本工業大学では技術経営修士の資格取得が可能です。そういう意味では東洋大学のMBAという言葉の響きは魅力的でした。最終的には東洋大学と千葉商科大学の二択となったのですが、やはり通学の利便性を考えて千葉商科大学にしました。
千葉商科大学で学ぶ
――実際に千葉商科大学の養成課程を受講されていかがでしたか。
講義は毎週土曜日、日曜日の9時から17時まで終日はいっていました。2年間のカリキュラムがきっちり組まれていて、座学ではマーケティングや財務分析に加えて創業やベンチャーへの助言能力の養成など実践的なプログラムを体系立てて学べるような形になっています。企業診断実習は2年間で5回行います。流通業が2回、製造業が2回、総合診断が1回で、1回の実習には1ヵ月くらいかけました。
また中間インターンシップとして、1年生の最後にいくつかの商店街をまわって、商店街の活性化に対する助言や指導を行う機会もありました。これらが中小企業診断士としてのカリキュラムになりますが、大学院としての勉強もあります。大学院では2年間で修士論文を書くことで、修士学位を取得することができます。実業の面だけではなく理論的に学ぶことで一つの事柄を探求するというわけです。
中小企業診断士としての学習だけではなく、ゼミ活動において修士論文を執筆する機会を得られることも大学院ならではの魅力だと思います。
――仕事と養成課程の両立は大変だったと思います。ご苦労されたことなど教えていただけますか。
大変だったのは時間の捻出です。実習で企業を訪問した時には、次の講義までには自分なりに与えられた範囲の、例えば製造業であればレイアウト図の作成とか、そういうタスクをやらなければいけません。月曜日に企業を訪問して、次の講義が土曜日だとすると、火曜日から金曜日までの間に準備をします。私の勤務している会社では、朝8時から働いて夕方の5時で終わる日勤の人と夕方から夜12時まで働く夜勤の勤務体制を二直と言いますが、まさしく二直で仕事と養成課程をこなしていたイメージでした。もう年なので睡眠時間はしっかり確保するよう心掛けてはいましたが、それでも課題をこなすために夜中の2時や3時まで、ということが何回もありました。
中村 友一 取材の匠メンバー、中小企業診断士
1962年生まれ。千葉県在住。地方銀行勤務を経て2023年独立。銀行勤務時には8年間事業承継担当として1,000社以上の中小企業経営者と面談し事業承継に関するアドバイスを行う。中小企業診断士登録は2013年4月。 千葉県中小企業診断士協会所属。趣味ゴルフ。