【植村裕加さんインタビュー】子育てをしながら勝ち取った中小企業診断士 ~挑戦を続けるママの秘訣~

【植村裕加さんインタビュー】子育てをしながら勝ち取った中小企業診断士 ~挑戦を続けるママの秘訣~

【第3回 寄りそえる中小企業診断士に向けて新たな挑戦】
過去の記事:第1回第2回

【植村裕加さんインタビュー】

中小企業診断士の資格を取得するために5年間の道のりを歩んだ植村裕加さん。資格勉強、仕事、ママの両立に苦労しながらも挑戦を続け、時間を有効活用する方法を生み出し見事合格へ。第3回目は「現在の取り組み」と「今後のビジョン」を紹介します。特に子育て中の主婦は、見逃せません!  

長い戦いであったが、多くの恩恵がある資格

――苦労して合格をつかみとった時の心境はいかがでしたでしょうか。

「やっと苦しみから解放された!」ですね。合格発表は年明けの1月。初詣で「今年こそは」と祈っていました。合格発表はPCで確認したんですが、信じられなくて大阪の診断士協会に行き、番号も見に行きました。「あった!」と。家族からも祝福されました。子供が中学受験の試験日直前だったのですが、自分のことのように一緒に喜んでくれましたね。

――それはとても嬉しいことです。中小企業診断士の勉強を通じて、得たことはなにでしょうか。

時間の作り方と使い方でしょうか。合格後に実務補習があったんですが、すぐに報告書に取り組める時間がない。ご飯を作ったり、家事をした後になるんです。時間を確保するためには、早起き、家事などを工夫する。長かった受験生生活の中で、悪戦苦闘して時間を有効利用する方法を編み出せたこと。今でも習慣化できていることが、大きな収穫です。

――長く挑戦し続けてきたからこそ、よい習慣が築けましたね。診断士合格後、身の回りに変化はありましたか。

心の中での変化が大きいです。多少くじけても「自分には中小企業診断士がある」と心の支えになる。自己肯定感が上がります。中小企業診断士を通じて自分の可能性が広がっていくことも今後の楽しみです。

刺激を受けつつ、スモールスタートから

――待望の診断士資格を勝ち取った後、現在の活動はいかがでしょうか。

診断士協会のイベントで、自己紹介ワークに参加しました。そこで情報収集したWeb関連の研究会、あとは受験生支援団体の「タキプロ」に参加しています。手広くやり過ぎると大変なので、スモールスタートから。余裕ができたら、活動を増やしていきたいですね。

――「タキプロ」にも参加しているとうかがいましたが、動機をお聞かせください。

受験生を支援する側にまわりたいと思ったことです。タキプロには受験生として、Zoomによる勉強会に参加していました。その時に講師だった方がノウハウや勉強方法などを惜しみなく提供してくれて、励みになったんです。私も恩返しするために加入しました。

――多くの診断士合格者が参加する「タキプロ」での活動は刺激を受けますよね。

勉強会班で活動中です。その魅力はファシリテーション。勉強会にはファシリテータと数名の講師担当、受験生が参加します。ファシリテータが講師担当向けに、勉強会ごとにマニュアルを作成されます。勉強会の進め方、受験生のサポート方法など細部まで練られているんです。その献身さには、刺激を受けていますね。私も今後ファシリテータに挑戦して、能力を磨こうかと思っています。

心から理解し、支援すること

――将来のことをうかがいます。中小企業診断士としてのビジョンはありますか。

事業計画書の作成や、補助金支援をやりたいですね。3年後には収入を得るようになるのが理想です。あと実務補習で感じたのですが、ただプレゼンするのではなく、相手を思いやってコミュニケーションを取ることが必要。経験を積み重ねていき、親身になって寄りそえるコンサルタント業務にも挑戦し、独立を見すえた実力をつけることです。

中小企業診断士を目指す受験生へのメッセージ

――最後に、受験生へのメッセージをお願いします。

中小企業診断士は難関資格です。だからこそ、合格後には色々なメリットがあります。自分の知らない業界の方もいて、刺激を受けられる。視野も広がる。諦めずに挑戦し続けましょう。あと、毎年自分の答案を棚に残していました。その度に「こんなに答案を書いているのに、諦めたらもったいないんじゃないか」という精神でやっていました。努力を無駄にしないためにも、絶対に合格までやり続けて欲しいです。応援しています!





野原 悟

野原 悟 取材の匠メンバー、中小企業診断士
1976年大阪府生まれ、神戸市在住。専門商社に勤務し、国内・海外の半導体検査装置の営業、技術対応、マネージメント業務に従事。中小企業診断士の超多年度受験生グループ「TKP43」に所属。YouTube演者や電子書籍の執筆などで活動中。2002年にM-1グランプリに出場経験あり。2022年に診断士登録後、兵庫県中小企業診断士協会に所属。「一度きりの人生を楽しむこと」をモットーに奮闘中。

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