【菊池宏行さんインタビュー】「自分の価値を提供して中小企業に寄り添いたい」セカンドキャリアで新たな道へ

【菊池宏行さんインタビュー】「自分の価値を提供して中小企業に寄り添いたい」セカンドキャリアで新たな道へ

【第3回 転職、そして中小企業診断士として描く将来像】
過去の記事:第1回第2回

【菊池宏行さんインタビュー】

「経営者に寄り添って自分なりの価値を提供したい」。地方銀行に長く勤務し、取引先の企業経営者と話をする中でその思いを募らせていた菊池宏行さんは、その実現のために中小企業診断士を目指すことを決めた。しかし、合格後、順風に活動ができたわけではなく、仕事の関係で資格休止も経験している。資格再開を経て、経営コンサルタントとして新たな一歩を踏み出す菊池さん。第3回目は二度目の中小企業診断士デビューを果たした菊池さんの将来の姿を語ってもらった。

後継者に悩む社長の思いに応えたい

資格を再開した菊池さんは2025年7月、32年間勤めた銀行を退職し、新たに首都圏を基盤とする金融系のコンサルティング会社に転職した。理由はもちろん中小企業診断士の資格を活かして企業を支援するためだ。特に事業承継を専門分野にしたいと考えている。

資格休止期間中に本部の企画部門から営業部門に異動したことがあったが、そこで取引先と会う中で改めて感じたことは、地方の中小企業には高齢の経営者が非常に多く、そのほとんどが事業承継や相続で悩んでいることだ。この地域だけの問題ではない。日本全国で後継者不足は深刻な問題になっている。

「すべての社長さんは自分の事業に情熱を持っており、それを次の世代につなげたいという強い思いを持っています。資格休止中はもちろん中小企業診断士としての支援はできませんでしたが、資格を再開したからには、中小企業診断士としての知識や銀行業務の経験を活かして、社長の思いに寄り添い、事業の承継を支援していきたいと思っています」

事業をつなげることと、興すこと。両軸を支援

転職先の会社はスタートアップのインキュベーション事業も手掛けているため、起業支援にも積極的に関わっていくつもりだ。経済の活性化には、事業承継と併せて起業や創業など、新しいムーブメントが不可欠だ。セカンドキャリアでは「事業をつなげる」ことと「事業を興す」ことの両軸から企業を支援したいと考えている。

菊池さんは地方在住で試験に合格、その後休止し、再開という、中小企業診断士としてはレアな経歴を持つ。中小企業診断士としての活動が難しく資格を更新すべきか悩んでいる人、および、中小企業診断士受験に向けて勉強に励んでいる人に向けて、このような経験者でなければ語れないメッセージをもらった。

人脈拡大とビジネスチャンス。非常に魅力的な資格

「活動や更新が難しくて悩んでいる方でも、休止しなくて済むならしない方がいいと思います。資格から離れると、多様な業種の人とネットワークが築けるという中小企業診断士としての魅力もなかなか実感できないし、長く休止するとモチベーションも下がります。私はいつか必ず再開すると思っていたので、復帰に向けて計画的に進められましたが、休止する方の中にはそのまま再開の意欲がわかず、資格をあきらめてしまう人も少なくないと聞きます。受験の辛さと、合格した時の喜びを思い出して、せっかく取った素晴らしい資格をぜひ維持していただきたいです」

「これから中小企業診断士を受験する方々には、とても魅力的な資格ということをまず伝えたいです。ネームバリューはおそらく皆さんが考えているより高い(笑)。銀行の営業では、名刺に中小企業診断士の肩書を入れておくと、新規開拓で新しい企業に訪問した時に社長が会ってくれることが多々ありました。一般の会社員では接点がないような人にも、ビジネスでつながるチャンスがある。何より、試験勉強で得た広範囲なマネジメントやビジネスに関する知識は、その後何の仕事をしようと必ず役に立ちます。ぜひ最後まで頑張って仲間に加わってください」








浦野 創

浦野 創 取材の匠メンバー、中小企業診断士
千葉県出身、東京都在住。大学卒業後、新聞社に入社。広告、イベントなどビジネス部門に従事。1997年中小企業診断士登録。2004年から4年間米国(ニューヨーク)駐在。帰国後は主にデジタル分野でウェブ開発やデータ分析、イベントDXなどに携わる。2024年3月退職、同年4月に株式会社ベイフィールド設立、独立診断士として活動を始める。個人情報保護士、上級ウェブ解析士。東京都中小企業診断士協会城西支部所属。

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