【第3回 資格のその先へ。見据える「豊かな社会」の実現】
過去の記事:第1回、第2回

難関である中小企業診断士の資格を短期間で取得した清水さん。その資格は、彼のキャリアや視野にどのような変化をもたらしたのだろうか。そして、彼はその資格を活かし、どのような未来を描いているのだろうか。清水さんの資格取得後の変化と、彼が目指す「豊かな社会」の実現に迫る。
資格取得後の変化と広がり
清水さんは中小企業診断士の資格取得後、副業としての活動はしていないとしながらも、自身のキャリアや視野において2つの変化を感じているという。
まず1つ目は、診断士受験生の支援活動を通じて、次の世代となる診断士受験生につないでいく役割を担うようになったことだ。資格取得を通じて、士業では人と人とのつながりが大事だと感じた清水さん。だからこそ、「自身がハブになってつながる範囲を広げることができればよいと感じている」と、自身の未来を切り拓くきっかけにもなった『人とのつながり』を重視する姿勢を見せた。
2つ目は、独立診断士の存在をより身近に感じ、視野が広がったことだ。働く業界によるが、企業内で勤めていると関わる人の属性や話題が業務領域にどうしても偏りがちである。一方、中小企業診断士は接点の持ち方によって、多様な価値観や業務領域の方々と関わりを持てる。
多様な中小企業診断士との交流を通して、自身の引き出しや新たな気づきが増え、サービスの機能性だけでなくその機能が提供する本質的な価値に注目するようになったと語る。まさに、資格の取得が彼の視野と視座、そして内面の変化に大きく影響したといえるだろう。
「豊かな社会」の実現
清水さんは、「日本の地域産業を下支えする存在」となることを中長期的なビジョンとしている。彼は、都市圏に集中しがちな経済に対し、通信インフラが広く普及している今だからこそ、その活用方法を多様化し、新たな価値を創造することで、地域の人々にも広くサービスを使ってもらうことが重要だと考えている。
さらに彼は、自身の目指す「より豊かな社会の実現」について語った。「今の社会は便利で豊かさを自認しづらいが、豊かさを実感できるのは、今までなかったものに出会ったときだと思う。そういう今までなかったものを作り、当たり前に使われるようになることで、生活を豊かにしていきたい」と、明確なビジョンを掲げている。その言葉からは、これまでなかった新しい価値の創造と提供をしたいという強い信念と、さらなる高みを目指す意欲が伺えた。
最後に
清水さんは中小企業診断士を目指す受験生に向けて、メッセージを送った。
「診断士資格の受験勉強は科目数も多く難しいため、途中で心が折れそうになる資格だと思うが、資格取得後の活用の幅は非常に広く、仕事以外にも影響を及ぼしていると感じます。幅広い可能性を秘めているという意味で、チャレンジしてみる価値はある資格です」と、自身の経験を踏まえた力強いエールを送った。
清水さんの言葉は、中小企業診断士という資格が単なる知識の習得に留まらず、自身の視野を広げ、新たな可能性を切り拓くための強力なツールとなることを示唆している。資格のその先に見据える「豊かな社会」の実現という壮大なビジョンは、彼の今後の活躍への期待を一層高めるものである。そして、彼のゴールから逆算した「選択と集中」の戦略は、多くの受験生にとって、合格への道筋を示す羅針盤となるだろう。

大竹 杏佳 取材の匠メンバー、中小企業診断士
東京都在住。大学卒業後、大手総合人材サービス会社にて3年間採用のコンサルティングに従事。その後、IT業界にて、中小企業の課題解決につながるビジネスの創発、企画に携わる。2024年度に中小企業診断士試験に合格し、2025年度に登録予定。
