【山田晃裕さんインタビュー】 自分の強みについて模索する中小企業診断士に送る あえて専門分野を作らないという戦略

【山田晃裕さんインタビュー】 自分の強みについて模索する中小企業診断士に送る あえて専門分野を作らないという戦略

【第3回 こうすれば大丈夫!活躍する中小企業診断士になるためには】
過去の記事:第1回第2回

【山田晃裕さんインタビュー】

あえて専門分野を作らず,ユーティリティプレイヤーとしての方向性を定めたAKI CONSULTING山田晃裕さん。第3回は新人や若手の中小企業診断士(以下,診断士)に必要な心構えと,活躍している診断士に共通する行動特性をお聞きします。

仕事を得るには,まずレスポンス!

――協業したいと思われる診断士になるためには,どうしたら良いでしょうか。

知識や経験,成果物の品質も必要ですが「レスポンスが早い人」は安心できて,記憶に残ります。一方で反応が遅い人は不安になります。コミュニケーションが取れない人はもっと困ります。その上で「当たり前のことを当たり前」に行い,この人ならば大丈夫という信頼を持ってもらうことが,大切だと思います。その人の仕事に向かう姿勢は,メールの文面ひとつにも表れますね。

――数多くの診断士を見られてきた中で,活躍する診断士に共通すると思われる行動特性を教えて下さい。

まず「視野が広く客観的にものごとを見られる」そして「意思決定が早く行動的なこと」です。診断士はPDCAのP(Plan)が好きな人が多い印象があります。でも内容を把握したら即決して,D(Do)できる人が活躍していると感じます。

第2に「周囲の状況や対人の細かな変化に気がつくことができる」人です。環境変化の察知能力があり,情報収集力が高い人とも言えます。

他にも「アウトプット意識が高い」,「対人や時間、変化に対するストレスに耐えられる」などです。

最後に「必要なツールや時間に投資する」。どう見られているかという他人からの視点も大切にしていて,ITツールや事務所の契約など,活躍する人は思い切りが良い投資をしています。

ホームばかりでなく,アウェーでも試合をしよう

――最後に若手診断士に送るエールをお願いします。

同じコミュニティーにずっといると居心地が良くなって,いわゆる「茹でカエル現象」になることがあります。私はいろいろな仕事をさせてもらい,様々な人と関わっている中で,フレッシュな空気を取り入れていくことが必要かと思っています。

常に新鮮な情報を取り入れて,変化に対応する。「強い人が残るのではなく,変化に対応できる人が残る」と言う,「進化論におけるダーウィンの自然淘汰説」ですね。

ビジネスにおけるライバルは診断士だけではありません。あまり診断士という資格にこだわりすぎず,いろいろなところで様々な刺激を受けて,アウェーのフィールドにも果敢に挑戦して欲しいです。


打越 大輔 取材の匠メンバー,中小企業診断士

大学卒業後,流通小売業3社で勤務。店舗運営から商品部,人事総務まで幅広く担当。日系企業での国外駐在や外資企業の日本市場における新規店舗開店,会社更生法による店舗閉鎖まで幅広く経験。2012年より海外通販業を創業し,現在も継続中。2019年から中小企業診断士登録し,小売業や創業の経験を活かし,企業支援を行う。

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