【柿本美沙さんインタビュー】 フリーランスを経てスタートアップ企業へ―その決断を正解に導く力

【柿本美沙さんインタビュー】 フリーランスを経てスタートアップ企業へ―その決断を正解に導く力

【第2回 選んだ道で努力する】
過去の記事:第1回

【柿本美沙さんインタビュー】

2016年にフリーランスとして独立し,自分に合った働き方を見つけた柿本さん。2019年に入り,なぜ再び組織で働くことを決めたのでしょうか。新たなキャリアチェンジへの想いをお伺いしました。

大事なのは「自分が何をやりたいか」

――なぜ再び組織で働こうと考えたのでしょうか。

フリーランスの良いところは,自分で自由に仕事や時間をコントロールできること。自分の価値観に合った人とだけ付き合うこともできます。でも,組織の中で,様々な価値観の人と一緒に働いて学ぶこともたくさんありますよね。

何より,スタートアップ企業に入って会社をつくり上げていくというチャンスは,またとない貴重な機会だと思いました。腰を据えてM&Aを学びたいのはもちろんですが,フリーランスを経験した立場から,改めて組織の一員として,マネジメントを含め,組織の成長に貢献する意味で活躍できたらという気持ちもありました。

――やはり,決断の時は悩んだのでしょうか。

すごく悩みましたよ。私は,環境変化を恐れないタイプですが,変化のタイミングでは結構悩みます。独立するときも,山籠もりまでして…(笑)「本当に自分はこれでいいのか」って,すごく悩みましたが,最後には正しい選択だと自分を納得させました。今回の入社を決断する際も,海外留学を挟みましたが,自分にとってはプラスになるチャンスだと考えて選びました。

会社員かフリーランスかよりも,大事なのは「自分が何をやりたいか」ということ。巡り合ったチャンスの中から選択して,やりたいことができる環境に身を置けばいいと考えています。

その選択は信じていい―成長した自分の決断だから

――転職や独立など,人生の転機となる決断を重ねていますが,どんなことを意識されていますか。

「選んだ道で努力する」。これが私のポリシー。後悔しない道を選ぼうとして悩むのではなく,選んだ道が正しかったといえるよう,一度決断したらその道で努力します。自分の力でしか,その道を「正解だった」とすることはできないと思うんです。

経験を積む中で想いが変わることもありますが,それはいいことです。なぜなら,未来の自分の方が今の自分よりベターな選択ができると思うから。昔よりも今,そして未来の自分のほうが成長しているはず。昔よりも成長した自分が決断するのだから,自信をもって選べばいいんです。経験を積んで,常に自分をブラッシュアップしていくことが大事だと考えます。

辻村 藍

辻村 藍取材の匠メンバー,中小企業診断士

早稲田大学政治経済学部卒業後,地方自治体において税務や労働分野の業務を経験。現在は,政策研究や法務に関する業務に従事している。2017年中小企業診断士登録。

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