【鵜頭誠さんインタビュー】 「百戦練磨の商店街診断士」に聞く活動の原動力

【鵜頭誠さんインタビュー】 「百戦練磨の商店街診断士」に聞く活動の原動力

【第2回 「鵜頭さんだから任せたい」支援先と築き上げた信頼】
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【鵜頭誠さんインタビュー】

(白金商店街が東京都商店街準グランプリを受賞した際の写真。一番右が鵜頭さん)

2011年の中小企業診断士登録から9年目。支援した商店街は100を超え、「百戦錬磨の商店街診断士」として活躍する鵜頭誠さん。熱い想いと高いプロ意識により企業内診断士ながら、支援先から絶大な信頼を得ています。そんな鵜頭さんに商店街支援で心掛けていることを伺います。

「一緒にその先を見たい」商店街自ら行動を起こさせる支援

――商店街支援で心掛けていることはありますか。

支援先の方を育て、最終的に自分がいなくても回るようにすることを意識しています。同じような支援をし続けても張り合いがなくなり、支援先のやる気も続きません。例えば行政との調整では、アドバイスはしつつ自身でやって頂くことで、対等に話せることを体感してもらいます。すると「やればできる」と自身で考え実行するようになり、補助金の申請も今は自身で書かれています。自身が出来ることが増えると成長のサイクルが回りました。もう自立できる状況ならその支援は終了です。ただ、次のステージが見え、それを越えるために、「鵜頭さんがいないと」と言われることは多いです。

――元気のない商店街だと、やる気を持って頂くことも大変では。

商店街の方の「やりたい」という想いを形にするようにしています。そのために、言葉を拾うことを意識しています。例えば荒川仲町通り商店街の支援では、「昔は肩と肩が触れ合うくらい人が行き交っていたのに。」と店主がぼそっと言った言葉を受け止め、ハロウィンイベントを実行しました。街いっぱいに人が溢れた景色に店主が感銘を受け、やる気を取り戻してくれました。「一緒にその先を見たい」と思って頂くことが大切だと思っています。

現場を大切にし、地域の情報を捉える

――これまでの支援において失敗はありますか。

白金商店街を8年以上支援させて頂いているのですが、仕事の繁忙で現場への足が遠のいた時期がありました。すると、地域の情報が取れなくなり、支援先の中での自身の立ち位置も変わったことを痛感しました。現在はどんなに忙しくても足を運び、活動の中心である若手店主とも個別に繋がることで日々情報を得るようにしています。信頼を得るには現場を大切にすることが欠かせないと思います。

地引 智美

地引 智美 取材の匠メンバー、中小企業診断士

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