【第1回 本業を通して気づいた企業支援の魅力】
2021年度中小企業診断士試験に合格した勝田慶さん。一度目の2次試験は不合格に終わるも、自ら勉強会を立ち上げ、見事に二度目の2次試験で合格を勝ち取りました。
第1回では、そんな行動力溢れる勝田さんが中小企業診断士を目指したきっかけについてうかがいました。
焦りと自信喪失
――現在のお仕事について教えてください。
鉄鋼メーカーで土木工事用の鉄鋼製品の営業をしています。工事現場で止水や締切のために使われる鋼矢板や建物や橋梁の基礎などに使われる鋼管杭などをゼネコンへ販売しています。
――現在の中小企業診断士としての活動状況を教えてください。
まだ登録前なのでこれからという感じですが、複業診断士のコミュニティに誘っていただいたので、そこで紹介された案件に取り組みたいと思っています。それから、中小企業政策研究会にも入会したので何かの勉強会に所属して勉強したいです。
――中小企業診断士を目指したきっかけを教えてください。
入社して10年経った頃に、「会社の中で生き抜くためのスキルは身についたけど、ビジネスマンとしてどこでも通用するスキルが果たして自分にあるのだろうか?」みたいな焦りを感じたんです。
大学時代の友人の中には起業して自分で会社を経営していたり、同じサラリーマンでも会社でとても充実しているという話を聞いて、自分は「これが俺の仕事だ!」って自信を持って言えるか?と思い始めたのが最初でした。
どこかで自分に自信を取り戻したいと思っていたのかもしれません。
本業を通して気づいた企業支援の魅力
――本業でパートナー企業の支援をしているそうですね?
はい、入社して二つ目の仕事でした。当時、茨城県の製鉄所に配属されていて、その時に自社の工場内で働くパートナー会社の社員さんと一緒に業務改善を進めていたんです。これがとても面白かったんですよ。今いる新潟では営業の立場でパートナー会社の業務をどのように進めれば競争力が高まるかを考えているのですが、これがとても面白くて。
――企業支援という仕事にやりがいを感じたのですね?
そうですね、こういう仕事に自分のモチベーションがあるのかなと思っています。こういった経験も中小企業診断士の資格に興味を持ったきっかけです。
単身赴任を機に一念発起 1次試験は見事に一発合格!
――受験歴を教えてください。
2020年の1月に新潟に単身赴任が決まって、帰宅後の時間が空いたのをきっかけに2月から勉強を始めました。運よく1次試験はその年に一発合格できました。2次試験は二回目で合格しました。
――2月から勉強を始めてその年に全科目合格はすごいですね、1次試験はどの様に学習されたのですか?
スタディングという通信教育で勉強しました。
スタディングを選んだ理由は、時間とお金に制約があったからです。時間の面では、単身赴任で平日は地方にいるので予備校に通うのは難しかった。週末は千葉の自宅に戻って家族と過ごす時間を大切にしたかったので、自分の生活リズムに合わせて勉強できるのが決め手でした。
お金の面では、子供も生まれたばかりで何かと入用だったので。スタディングは安くて評判もよかったので、これで一旦やってみようと決めました。
――財務会計と経済学が大の苦手とのことですが、どのように克服しましたか?
この2科目は「5割取れればいいや」と割り切りました。なので、あまり手広く色々な問題に手を付けずにスタディングの問題集と過去問10年分を繰り返しやりました。同じ問題を繰り返し解いて、みんなが落とさない問題を確実に正解すれば5割くらい取れるだろうって。あとは運がよければ合格点を取れるだろうと思って勉強しました。
奥田 茂雄 取材の匠メンバー、中小企業診断士
1984年生まれ、茨城県出身。自動車の生産技術職、エレベーターメーカーで技術営業職を経て2015年に退職。その後、早稲田大学大学院でMBAを取得。現在は地元に戻り家業の金属加工会社にて営業、管理業務全般を担当している。2020年度中小企業診断士試験に合格。趣味はドライブ、旅行、温泉巡り。週末はサウナで汗を流すのがマイブーム。