【金子典正さんインタビュー】養成課程で得た実践力とタテヨコの人脈を活かし中小企業診断士として飛躍する

【金子典正さんインタビュー】養成課程で得た実践力とタテヨコの人脈を活かし中小企業診断士として飛躍する

【第2回 養成課程ってどんなところ?】
過去の記事:第1回

【金子典正さんインタビュー】

情報システム企業に勤務しながら、中小企業診断士養成課程(以下、養成課程)を修了、2020年5月に中小企業診断士登録をされた金子典正さん。登録後も既に企業診断や補助金申請支援等で精力的に活動されています。

第2回では養成課程の受験と実習の内容、そこから得られたものについてうかがいました。

狭き門を突破し、養成課程へ

――入学された学校と選んだ理由について教えてください。

日本マンパワーの養成課程に入学しました。
選んだ理由は、仕事をしながら通う必要があったので、平日夜と土日で通えることと、校舎が職場から近く通いやすかったことです。

――入学試験の内容と試験に向けて取り組んだ対策について教えてください。

入学試験は筆記試験とグループ面接でした。

筆記試験は1次試験に近い内容の問題でした。定員24名に対して、私が受験した際の受験者は100名前後でしたが、筆記試験に合格した人だけが面接に進める方式で、面接時点では50名程度に絞られていました。なので、受ける前は簡単に入れると思っていましたが、思いのほか狭き門だったというのは受験後改めて感じました。

受かったら入学を考えようという気持ちでしたので、筆記試験に向けた対策は特別していませんでした。ただ、グループ面接にも重きを置いているように感じたので、面接で聞かれる内容のシミュレーションはしていました。

ハードな実習と多様で優秀な同期との切磋琢磨により成長できる場

――日本マンパワーの養成課程のカリキュラムはどのようなものですか。

1年間の課程で、平日夜と土日に授業がありました。また授業の他に、チームで様々な企業の診断を行い、1か月で80-100ページの報告書を作成して発表会を行う実習を5回行いましたが、これが大変でした。当時はWeb会議も普及していなかったので、授業後や授業がない時にもメンバーで会議室に集まって議論を行っていました。

――養成課程に在籍する他のメンバーはどのような方がいましたか。

恐らく事務局の方も偏りがないようにしていたと思いますが、性別・年齢・職種ともばらばらでした。一番若くて29歳、一番上が60歳で、職種も金融機関・流通業・製造業の方に加え、弁護士、社会保険労務士の方などもいました。また、育休中に子どもを旦那さんに預けて受講していたお母さんもいましたね。

そして、授業や実習で一緒になると、すごいなと思える方ばかりでした。グループワークでの発想力や議論をまとめる力、金融機関にいらっしゃる方の財務諸表の見方など、自分の会社では出会えないような能力や知識を持っている人が多かったです。講師の先生から学ぶことと同じくらい同期メンバーから刺激を受けて、学ぶごとが多い場だと思います。

資格取得はゴールでなくスタート、実務のベースと人脈が得られた

――実習の中で特に印象に残っているエピソードはありますか。

5回の実習の中で必ず1回はリーダーかサブリーダーをやらなければならないのですが、リーダーを担当した時の企業は非常に印象が強いです。
特にメンバーのやりたい方向性と、指導員の先生との調整を行うのがリーダーの役割でしたが、先生から「ちゃぶ台返し」をされないように事前のすり合わせを行うのが大変でした。

――そのような経験を踏まえて、1年間の養成課程で金子さんが得たものは。

一番大きかったのは、私の中で当初は「中小企業診断士になる」ことがゴールと考えていましたが、1年間学ぶ中で、資格取得は「ゴール」ではなく「スタート」だ、という意識が切り替わったことです。

また、経営診断や補助金の申請支援での基本的な流れは実習と変わらないので、考え方やフレームワーク、進め方のベースを学べたことが今に活きています。

加えて、同期だけでなく、同窓会や授業の中での仕事紹介、また講師の先生主催の勉強会等で先輩とつながる機会があり、タテヨコのつながり、人脈を得られたことも大きいです。いまも同期や先輩と一緒に仕事をさせてもらうこともありますし、自分が企業を訪問した際に、この分野に詳しい人がいないか、と聞かれて紹介することも多いです。

勝田 慶

勝田 慶 取材の匠メンバー、中小企業診断士
1988年生まれ、三重県出身、千葉県柏市在住。一橋大学社会学部社会学科卒業後、2012年に鉄鋼メーカーに入社、工場人事、協力会社連携、海外営業を経て、現在地方支店での営業に従事。2022年5月より第二子誕生に伴い約1年間の育児休業を取得中。2021年度中小企業診断士試験合格、2022年度登録。趣味は料理、スポーツ観戦、大喜利。「地方の中小企業から日本を元気にすること」に貢献したい。

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