【林栖さんインタビュー】自分に合う勉強法と2次試験解答の多様性に気づき診断士試験合格

【林栖さんインタビュー】自分に合う勉強法と2次試験解答の多様性に気づき診断士試験合格

【第1回 仕事の葛藤と資格との出会い】

【林栖さんインタビュー】

仕事に対する葛藤をかかえつつも、転機を求めて10年前に診断士資格に出会った林栖さん。途中に出産などを経験されながらもご苦労の末、見事試験の合格を掴み取りました。第1回目は診断士試験の合格が転機になったという経緯を振り返っていただきます。

MRという仕事の難しさ

――以前は製薬会社でMRをされていたようですが、どのようなお仕事をされていたのですか?   

16年ほど前に製薬会社に入社して医師や薬剤師などの医療関係者への情報提供を通して自社の医薬品の有用性を理解してもらい、採択を増やすMRという仕事をしていました。

地域医療と介護の連携のためドクター同士の考える会を主催し、認知症の患者さんが暮らしやすい「まちづくり」をテーマとして取り組んでいて仕事はとても楽しかったです。

その一方で、忙しい医師を長時間待つことや、アポが急にキャンセルになることなどに対して、このままでいいのか不安もありました。また将来、中国に関する業務に携わりたかったのですが、直近で希望するポジションにつくことが難しい状況であることがわかり、自分の期待と現実にギャップがありました。

――ご自身の中で具体的にどのような葛藤を感じておられたのですか?

営業成績は薬剤の採用や処方量で見られることが多いのですが、医師は医薬品の有効性や安全性、副作用などの情報を複合的に検討したうえで、使用する薬剤を決定するため、仕事の成果を自らコントロールすることが難しいと感じていました。独自性が高い医薬品であれば選択してもらえる可能性が高まりますが、一方で自分が研究開発するわけではないので、できることに限界を感じ始めました。

――現在の職場に異動されたのは診断士資格を取得したことがきっかけだそうですね。

少し余裕ができたタイミングで、難易度がある程度高く、幅広く経営に関する知識を学べる資格を探した際にこの資格にたどり着き、運よく合格することができました。合格することで仕事の転機にもなり新しい可能性の扉が開いたと思います。

協会や研究会、受験生支援団体との出会い

――具体的に合格したらどのような世界が待っていたのですか?

2020年度合格後、 2021年7月に中小企業診断士に登録、2021年9月に一般社団法人埼玉県中小企業診断協会に入会して、コンサルティング・コーチング研究会、国際化支援研究会に所属しながら勉強していました。中小企業政策研究会のデジタルマーケティングラボにも参加し、そこでは中小企業の弱みであるWEBマーケティングに関する様々なインプットの機会を得ました。

中小企業はこの領域の知識や情報が少ないため、中小企業診断士として活躍できる可能性を感じていました。デジタルマーケティングラボとは、知識をインプットする場所として実績のある方々が一生懸命やってらっしゃるところです。2022年度からはもっと積極的に参画して、この分野のスキルを今後の支援の中にいかしていくための足場作りにしていきたいですね。

――その他にはどのような活動が刺激になりましたか?

受験生支援団体タキプロに2021年度12期で活動し、セミナー班とブログ班を兼務していました。ブログを書くことで執筆に関する抵抗感がなくなったことはとてもプラスでした。いろんなキャリアを持つ同期診断士の方々と接する中で、きらきらと前を目指している方々を見ると自分にとっても、「ここまで自分に限界を作らず目指せるんだ」という気づきをもらいました。それがとても刺激になって、参加してすごくプラスになったと感じています。

栗秋 幸裕

栗秋 幸裕 取材の匠メンバー、中小企業診断士
2022年1月中小企業診断士登録、東京都中小企業診断士協会城東支部所属。1968年福岡県で生まれ東京で育った。中央大学経済学部国際経済学科卒業後、大手通信業のIT系で約10年間の営業を経験した後、本社で事業企画や委託会社運営を経験。2005年から維持しているITコーディネータと両立しITで経営の効率を目指す企業の支援をする企業内診断士として活動中。

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