【秋元美信さんインタビュー】診断士試験合格の秘訣は、諦めない心強さと家族の支え

【秋元美信さんインタビュー】診断士試験合格の秘訣は、諦めない心強さと家族の支え

【第2回 中小企業診断士を目指した理由】
過去の記事:第1回

秋元さんは、金融機関での27年におよぶ様々なキャリアを経て獲得したスキルと、諦めない心強さ、また家族の大きな支えにより4年間の勉強の末、2022年に中小企業診断士に合格されました。今回は中小企業診断士の資格取得を目指したきっかけについて語っていただきました。

本業と副業の両立

――金融機関の仕事と副業の両立は大変ではないでしょうか?

副業の仕事は、健美家のニュースを書くことと受験予備校で添削講師をやっています。お金になる仕事は、その2つで時間も取られません。それ以外には人脈を広げていきたいなと思っています。「中小企業政策研究会(政策研)」と、「多摩経営工房」という東京都多摩地域の診断士会に所属しています。政策研ではサポーター制度の事務局として活動しています。あと受験生支援団体の「タキプロ」にも所属していたので、土日はほとんどつぶれて、正直ちょっと広げすぎたかなと感じています。

診断士受験勉強と副業の両立も大変ではないでしょうか?

実は今年、診断士合格をあきらめていました。ただし会社で副業が認められるようになったので、診断士に合格できなくてもチャレンジしてみようと思い副業をはじめました。診断士試験の合格発表よりも副業での開業の方が早かったのはそのためです。今現在の本業の仕事は中小企業診断士と全く関係ありませんが、中小企業診断士の資格を生かせる仕事はあります。今後そういう部署に異動したいという希望を出しています。

――多摩経営工房とは、具体的にどういう活動されていますか?

例えばWebマーケティング研究会や、補助金研究会など様々な研究会があります。それらの研究会でスキルアップを図っています。また多摩経営工房の中で仕事のアサインがかかることなどがあります。多摩地域は東京都23区のような区ごとの診断士会がありません。その代わりに多摩地区で中小企業診断士の組織が3つほどあります。私は武蔵野市に住んでいますが、その武蔵野市がメンバーに入っているのが多摩経営工房なのです。

経営者の困りごとに応えるために

――診断士を目指したきっかけは何ですか?

金融機関に30年近く勤めているので金融について詳しいと思われがちです。しかし10年ぐらい前に父親が営んでいた事業を売却した際に、アドバイスを求められたのですが何もアドバイスができませんでした。売却金額が適正なのかもわからず、自分自身が情けなくなりました。今でもその時の父親と同じように困っている経営者はたくさんいらっしゃると思います。

一方で金融機関では、「晴れの日に傘を貸して、雨が降ると取り上げる」と言われ、業況がいい時はお金を貸し、厳しくなると貸せないスタンスになりがちです。やはり金融機関に勤めている職員としては、業況が傾いたときにサポートがしにくい場面に出くわしたこともありました。その点、中小企業診断士であれば当時の父親みたいに困っている経営者に寄り添い、お力になれる仕事ができるのではと思いました。10年後の定年退職後に自分が社会で役に立つことは何かと考えたときに、この中小企業診断士が適していると思い目指すことにしました。





中路慎哉

中路慎哉 取材の匠メンバー、中小企業診断士
東京都在住。外資系ICT機器販売会社にて営業戦略・マーケティングを担う企業内診断士。本業では教育、医療、一般企業と幅広い顧客層に関わる。2022年に診断士合格。中小企業診断士以外では医療情報技術分野に深い知識を持ち、大学病院をはじめ地域クリニックまで幅広いICTソリューションの導入支援活動や業務効率化提案、経営コンサルティングを中心に活動中。

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