【野原悟さんインタビュー】10年かけて手に入れた合格。常に誰かを支える中小企業診断士になりたい。

【野原悟さんインタビュー】10年かけて手に入れた合格。常に誰かを支える中小企業診断士になりたい。

【第2回】継続は力なり。あきらめない気持ちで合格
過去の記事:第1回

【野原悟さんインタビュー】

同窓会での経験がきっかけとなり、診断士勉強を始めた野原さん。第2回では、一度中断した試験勉強を再開してから合格するまでの過程と、その経験で得た気づきについて話をうかがいました。

奥様の後押しで勉強を再開

――前回、2013年度の1次試験後、一度試験勉強を中断したとうかがいしました。その後、勉強を再開したということですか?

全く勉強しない期間が約2年間続きました。その後、再度勉強を開始して2016年度に1次試験から受験しました。その年の1次試験は合格しましたが、2次試験は不合格。翌年からは保険受験として、毎年1次試験を受けながら2次試験に挑戦していました。2020年はコロナウイルスの影響で受験を断念しましたが、その翌年の2021年に2次試験に合格しました。

――ということは、2次試験は7回目に合格されたということですね。一度中断した試験勉強を再開するのは非常に強い意志が無いと難しいと思うのですが、何がきっかけになったのでしょう。

正直、2013年に試験勉強を中断したとき、「これで自分の中で気持ちが復活しなかったら、資格自体をあきらめよう」と思っていたんですよ。そこからもう一度試験勉強に向かわせてくれたのは、家族ですね。勉強していない2年間、ずっとダラダラしていたんですよ。何もせずに酒ばっかり飲んでいたら、当時10kgも太ってしまって(笑)。それを見た妻が、「せっかく勉強していたのにもったいない。もう一回中小企業診断士の勉強しいや」と言ってくれたんです。

――素晴らしい奥様ですね。でも2年間ブランクがあると、またゼロからのスタートという感じでしょうか。

勉強を再開すると、結構記憶がよみがえりましたね。想定していたより短時間の勉強量で合格するレベルまで達することができたんです。そこから毎年1次試験を受験し、常に2次試験を受験する権利を持つことで、モチベーションを切らさずに勉強することができましたね。

天を仰いだ239点

――期間中の、思い出深いエピソードはありますか。

2017年度の2次試験が印象に残っています。事例Ⅳの経営分析問題で、優れている財務指標と、課題のある財務指標を記入する際にケアレスミスで逆の欄に記入してしまった。実際は正解をわかっていただけに、悔やまれましたね。しかも、その年の結果が239点だったんですよ。合格まであと1点です。

――それは悔やまれますね。その結果を知った時はかなりショックも大きかったのでは?

さすがに心が折れそうになりましたね。正直、2次試験について「これ、運ゲーなんじゃないか」と感じました。もう、チャンスは無いんじゃないかとすら思ってしまいましたね。

合格するために大事なこと

――振り返って、「これはやってよかった」という勉強方法などを教えてください。

設問文を研究することですね。最初に設問文を読んだ段階で、解答の記述パターンが何通りか思い浮かぶまで徹底して研究しました。特に、事例Ⅲは毎年切り口やキーワードが共通していることが多いので、それらを頭に叩き込んでおくと解答が安定してくるようになりました。あと、勉強開始からしばらくして、ブログを始めたんです。そこで、自分のことや受験情報を発信し、人に見てもらうことが試験勉強を続けるときの、よいモチベーションになりましたね。





石垣 健司

石垣 健司 取材の匠メンバー、中小企業診断士
1978年兵庫県生まれ、大阪府在住。2023年1月度に診断士登録。大学卒業後、小売企業に就職し、現在まで勤務。店舗オペレーション、サプライチェーンマネジメントに関わる業務に従事。趣味は読書。座右の銘は「人間万事塞翁が馬」。

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