【吉江さんインタビュー】コロナ禍のヤル気スイッチが導いた診断士試験合格

【吉江さんインタビュー】コロナ禍のヤル気スイッチが導いた診断士試験合格

【第1回 きっかけは悩める30代の頃だった。(立志編)】

【吉江さんインタビュー】

30代は仕事、プライベートと悩ましい。吉江さんの中小企業診断士資格取得のきっかけは何だったのか。

きっかけは女性コンサルタント

――AV機器メーカー、BTOパソコンメーカー、通信機器メーカーと、これまで複数社経験されているようですが、まず現在のお仕事についてお聞かせ願えますか

現在は、商品企画開発の部署で、中国メーカーにODM製品を開発してもらうため、商品仕様の詳細を決めたり、新しいセキュリティのIoT関連商品の構想を練ったりしています。寡占業界でなかなか今から参入するのは難しいと考えていたのですが、最近の市場環境の変化で、新規参入が可能な状況になりつつあります。

――現在の新商品開発の市場調査やマーケティングなどで中小企業診断士の知識は活用できていたりするのでしょうか

市場調査などは前々職のAV機器メーカー時代に身に付けたノウハウを活用していて、現在の会社では中小企業診断士の知識を活用する場面はなかなかないです。

――現在の仕事では活用する場面はないとのことですが、過去に中小企業診断士資格を取得しようと思ったきっかけは何かあったのでしょうか

AV機器メーカー時代、経営企画部で新規事業企画担当であったときに、CRM導入のコンペをするのでことになり、複数の外部コンサルティング会社とお付き合いがありました。ある会社のCRM導入提案を受けたときに、たまたま先方の女性コンサルタントが中小企業診断士の資格を持っており、そのときはじめて資格に興味を持ちました。当時、社内には新規事業企画の仕事の仕方について相談できる相手もおらず悩んでおりました。

漠然とした将来への不安から勉強をスタート

――社内には良いロールモデルがなかったということでしょうか

ありませんでした。

――そこで、先方の女性コンサルタントに中小企業診断士の資格について深く聞いてみたのですね

中小企業診断士は、どういう資格で、どういう勉強をすればよいのか興味があると尋ねたら、親切に色々と教えてもらえました。

――具体的に、その女性コンサルタントのお話を聞いて、どのような言葉がご自身の琴線に触れたのでしょうか

具体的な琴線に触れる印象的な言葉があったというわけではないですありませんが、中小企業診断士の勉強をすることで、新規事業企画のスキルアップにつながるのではという考えに至りました。

――その他、資格取得の動機はございますか

その当時、会社は居心地がよかったのですが、漠然とした将来への不安がありました。転職など何かあった時にこの資格をもっておくと役に立つのではと考えました。

――そこで一念発起されて、勉強を開始したということですか

女性コンサルタントから、ある受験校の教材をすすめられて、勉強を開始しました。ですが、まだ30代の前半で、遊びたい盛りで、仕事も忙しく、なかなか勉強に身が入らなかったです。

勉強を中断、そして再開

――遊びの誘惑には勝てましたか

勝てませんでした。遊びの誘惑に負けず、若くしてこの資格を取る人は本当にすごいと思います。企業経営理論と経済学をちょっとやって止めた感じです。それが、30代も前半から半ばくらいの時期です。

――中断して、勉強を再開したのはいつごろでしょうか?

2019年の12月くらいです。私自身はもともと過去問主義だったにもかかわらず、テキストの勉強から開始してしまいました。1次試験1回目は、テキストを読むのに多く時間がかかってしまい、2020年の1次試験の受験日までに勉強が間に合わなかったのです。でも、一度受験しておかないとヤル気スイッチが入らないと思い、ダメ元で受験を決意しました。





井上 雅之

井上 雅之 取材の匠メンバー、中小企業診断士
東京工業大学大学院 総合理工学研究科 博士課程短縮修了。博士(工学)。2022年4月、大手企業研究所勤務を経て大学教授に転身。2022年2月、診断士試験に合格。同年5月に中小企業診断士登録、東京都中小企業診断士協会中央支部、神奈川県中小企業診断協会に所属。2023年現在、(独)中小企業基盤整備機構・中小企業アドバイザー(経営支援)、ビジネスコンシェルジュ東京・ビジネス相談員、書籍の執筆、講演など多方面で活動。

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