【吉原正剛さんインタビュー】キャラクタービジネスで培った分析力を活かし、弱点克服により2次試験を一発合格

【吉原正剛さんインタビュー】キャラクタービジネスで培った分析力を活かし、弱点克服により2次試験を一発合格

【第2回 効率的なアウトプットとロジカルシンキング】
過去の記事:第1回

【吉原正剛さんインタビュー】

映画などエンターテインメント業界の会社でキャラクターグッズの開発企画に携わる吉原正剛さん。落ち着いた雰囲気で滑舌よく話される姿が印象的です。今回は中小企業診断士試験の合格の秘訣に関してうかがいました。

効率的なアウトプット

――再び受験することにした2020年の1次試験はどのように乗り越えたのでしょうか。

2017年の通信講座での勉強で一通り知識のインプットはできていましたが、再受験を決意してから1次試験の試験日まであまり時間がなかったので、割り切って2年計画にすることにしました。財務会計や経済が苦手科目だったのですが、時間が無い中で弱点科目の克服をする余裕はないと考え、5科目を受験し、幸い4科目合格することができました。次の年に残りの3科目を受験し1次試験に合格することができました。

――2017年の時の失敗と2020年の成功で何か変えたことはありましたか?

2017年の時は送られてくるDVDをひたすら視聴するインプット学習が中心でしたが、今回はアウトプット学習を中心にしました。また、時間が無いので、理解していることを繰り返すことはやめようと思いました。一度やって理解していることを深く追求するより、間違った問題を繰り返すことでできることを多くしていきました。

ロジカルシンキングで弱点克服

――2次試験は1回の受験で合格されたようですね。試験を受けて手応えはありましたか?

正直に言うと運がよかったと感じています。事例Ⅰ~Ⅲまでは、本試験の最後の1秒まで解答にこだわり、やりきった感がありましたが、事例Ⅳは失敗してしまい、解答に空欄がいくつもある状態で終了したので、完全に落ちたと感じていました。合格発表も忘れており、到着した封筒で初めて合格がわかったという状態でした。

――短期間で2次試験を突破されましたが、うまくいった要因はどのような点だと感じますか?

1次試験の2年目で残りの3科目を勉強している際に、2次試験の勉強も並行してやっていたのですが、その時に、自分の中で足りないのは、複数の解答の根拠を組み合わせて考えることだと感じました。答えのようなところを見つけた時に飛びついてしまい、そこを深く書いてしまうから他の部分が見えなくなり点数が伸びなかったと思います。そこで根拠の組み立てを強化するためにロジカルシンキングの本を気晴らしに読みました。

そうすると俯瞰的に物事を見ることの重要性が書いてあり、事例問題にも応用できると思いました。具体的には、この会社はこういう傾向があるということがわかるようなフレームワーク(事例Ⅱであればターゲットやニーズ、売上向上策等の項目)をつくり、事例文を読みながらそのフレームワークの項目を埋めていくような感じで整理していきます。そうすると設問文にあまり引っ張られ過ぎずに、俯瞰的にみて、この項目をメインに問われているけど、こっちの要素も入れた方がいい答えになるという感じで解答ができるようになりました。

――事例企業を表すロジックツリーを事例文を読みながらつくっていく感じですか?

そうですね。ロジックツリーの項目を埋めていく感じです。自分の性格的に、これが答えだと思うと思い込み過ぎてそこを深く掘り下げてしまうので、それは必要ではありますが、その前段階で、まず全体を押さえることを優先しました。

――弱点の克服を行ったのですね。事例Ⅳに関してはいかがでしたでしょうか?

計算練習はかなりやっていましたが、最後まで苦手意識は抜けませんでした。ただ、計算過程を書く欄は丁寧に答えるなどして、克服するというよりできることをやって突き進みました。



大島 隆裕

大島 隆裕 取材の匠メンバー、中小企業診断士
神奈川県横浜市生まれ、東京都在住。大学卒業後、専門商社に入社し、法人営業、財務部門、海外子会社への出向等を経験し、現在はバックオフィスの管理全般を担当。2022年12月に中小企業診断士登録。東京都中小企業診断協会城東支部に所属。中小企業支援を林住期の中心に据えるべく活動中。

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