【佐藤克哉さんインタビュー】想定外の受験 60時間で2次試験合格

【佐藤克哉さんインタビュー】想定外の受験 60時間で2次試験合格

【第1回 想定内の1次試験合格と想定外の2次試験受験】

【佐藤さんインタビュー】

現在地方銀行にお勤めの佐藤さん。第1回は、どのようなきっかけで中小企業診断士を目指し、どのような学習をしてきたのか、お話をうかがいました。

銀行内の制度を利用し、受験決意

――新卒で地方銀行に入社し、現在本部で営業店支援をされているとのことですが、中小企業診断士を目指すきっかけは何でしたか。

まず知ったきっかけとしては、私の銀行に中小企業診断士の資格を持つ上司、先輩が多くいたことです。私の銀行では資格を奨励していますが、特にFP1級と中小企業診断士を強く推奨しています。入社4年目時にFP1級に合格したことで、資格受験に自信を持つことができ、次のステップとして中小企業診断士を目指すことにしました。

――1次試験を合格した場合、2次試験を受けるのではなく、養成課程での資格取得を目指されたのですね。

私の銀行では、1次試験を合格すれば、東京の中小企業大学校の養成課程に通学させてくれる公募制度がありました。私は岡山県出身で、広島県、愛媛県という地方で勤務してきました。東京に対する憧れもありましたので、中小企業大学校の東京校に行けるということが受験のモチベーションにもなっていました。

1次試験での勉強方法

――受験の前年に、お試し受験をされたそうですね。

本格的に受験勉強する前に、中小企業診断士試験どのようなものか肌で感じるため、試験2日目だけ受験しました。勉強したのは経営法務、中小企業政策、経済学です。経済学は間に合わず未受験、経営法務は1問足りず不合格、中小企業政策は合格しました。その時は本業が忙しく勉強時間とれなかったのですが、これくらいの勉強量でここまでの点数がとれるという感覚がつかめました。このことにより、1年間勉強すれば受かるという感覚がつかめました。

――独学で受験をされたのことですが、勉強方法を教えていただけますか。

受験方法としてweb受講、通信教育、通学を調べましたが、私の目的が1次試験合格後、中小企業大学校への通学というスタンスだったので、コストを抑えた独学を選びました。受験機関への通学をしなくても、勉強量を増やせば問題ないと判断し、市販のテキスト・問題集で学ぶことにしました。独学の分、勉強量は確保しました。

――実際の方法を教えていただけますか。

1次試験は、市販のテキスト買って勉強しました。テキストをとにかく読み込みました。最初6か月は、1科目1か月テキストを読み込んで、その後ひたすら問題集を解きました。知識を習得することが大事だと思っていましいたので、テキストは理解に努めました。とにかく合格ということであれば、過去問をひたすら解くのが近道だと思いますが、合格した後も知識として役立てたかったので、とにかくテキストはやりましたね。他は、銀行の上司にアドバイスをもらい、予備校の模擬試験をネット受験で、1回ときました。

予定通りの1次試験合格と予定外の2次試験受験

――1次試験の結果はどうでしたか。

実際の試験でも、前年に合格した中小企業政策を除く6科目の受験をして、7割の点数を取ることができました。足切りさえなければ大丈夫というレベル感まで勉強していましたので、イメージ通りの合格でした。

――ほとんど問題なく1次試験を突破しましたが、予定通り中小企業大学校に通学したのですか。

実は、想定外のことが起こりました。コロナ禍の影響で、銀行内の多くの人間が中小企業診断士試験を受験、1次試験を突破し中小企業大学校へ公募する人数が多く、選考から漏れてしまいました。つまり、中小企業大学校に行けなくなってしまいました。




加藤 昌毅

加藤 昌毅 取材の匠メンバー、中小企業診断士
1974年生まれ。岡山県在住。大学卒業後、IT業界で法人営業を経験し、主に新規顧客開拓を担当する。2015年に中小企業診断士に登録後、家業の鉱物粉砕業の経営に参画する。現在は独立し、創業支援、事業承継支援、M&A支援や専門学校講師、研修講師などの講師業を行う中小企業診断士としても活動中。

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