【加藤 智康さんインタビュー】 “中小企業診断士”この資格が与えてくれたもの

【加藤 智康さんインタビュー】 “中小企業診断士”この資格が与えてくれたもの

【第1回 試験勉強が与えてくれたもの】

【加藤 智康さんインタビュー】

加藤 智康さんは,地元の商店街の復興・活性化をテーマに,様々な活動をされている企業内診断士です。全3回にわたって加藤さんの素顔や想いについて紹介したいと思います。

第1回目の今回は,「中小企業診断士(以下,診断士)になったきっかけや,商店街への想い」についてうかがいます。

診断士の資格を取ろうと思ったわけ

――企業にお勤めの中,診断士の資格を取ろうと思ったきっかけは何ですか?

会社では,システムエンジニアとしてシステム開発・運用などをしています。20年ほど同じことをしてきて「定年後に世間で何ができるだろう?」とふと思った時,何も思い浮かばなかった。その時危機感を覚え,何か資格を取ろうと思いました。

どの資格にするか考えた時,それなりに難しい資格じゃないと価値ないし,難しいと大変だし…,「わかりそうな情報の科目があるから診断士を挑戦しよう」こんな感じで決めました。

活気のある商店街だった,当時は何も感じなかった

――商店街とはどこでつながるのですか?

祖父は商店街で靴屋をやっていました。子供の頃の商店街は,市場を中心にとても賑やかでした。そこにはいっぱい思い出が詰まっています。

――まさに地元ですね。当時は活気もあって賑やかだったのでしょうね。

そう思っていました。

高校卒業後,他県の大学に進学し地元に戻らず就職しました。そうしている間に祖父は高齢になり,後を継ぐ者もなく,祖父は店をたたみました。その時は離れていたせいか,父から話を聞いても何も感じませんでした。

その後,転職して地元に戻りました。その時すでに,商店街は閉店した店と駐車場ばかりに様変わりしていました。しかし「そんなものか…」くらいにしか思っていませんでした。

当時はその価値もわからず,地域や商店街に対する意識が低かったのだと思います。

診断士の受験勉強が景色を変えた

――その意識が変わったきっかけは何ですか?

転職して地元に戻ってから数年後,診断士の受験勉強を始めました。すると,今までの日常の風景が急に寂しく映るようになりました。中小企業白書の状況が,実は目の前に広がっていることに気づいたのです。店がなくなるのを見る度に,「なんで閉店したの?」「ここを復興するにはどうすればいいの?」そんなことを診断士の受験勉強をしながら考えるようになりました。すると自然に“地元の商店街を何とかしたい”という気持ちが積み重ってきました。同時に,将来生まれてくるかもしれない娘の子供達には「この商店街でいい思い出を作ってあげたい」という想いが芽生え,「商店街の人達と一緒に商店街を元気にしたい」と思うようになりました。

第2回は「今の活動に対する考え方や活動内容」についてうかがいます。

宮崎 潔

宮崎 潔 取材の匠メンバー,中小企業診断士

入社以来,自動車の開発業務に従事する企業内診断士。「100年に一度の変革期」と言われている自動車業界に携わる大小さまざまな企業に対し,“何を貢献できるか”,“何か貢献できないか”と日夜思案している。

趣味はドライブ。自動運転の技術の進歩,普及を少し残念に思っている。

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