【柿本美沙さんインタビュー】 フリーランスを経てスタートアップ企業へ―その決断を正解に導く力

【柿本美沙さんインタビュー】 フリーランスを経てスタートアップ企業へ―その決断を正解に導く力

【第3回 人の気持ちを理解して心から支える存在に】
過去の記事:第1回第2回

【柿本美沙さんインタビュー】

中小企業診断士資格の取得後も,自身の選んだ道で努力を重ね,成長を続けてきた柿本さん。そんな柿本さんの目指す将来の姿は何でしょうか。今後の目標などをお伺いしました。

中小企業診断士はステップアップのための通過点

――中小企業診断士の資格を取得したきっかけはなんでしょうか。

最初の会社で法人営業を経験する中で,もっと経営の知識が必要だと痛感したからです。

中小企業診断士の資格は,ステップアップのための通過点です。夢や目標があって,そのためには新しい知識や経験が必要ですよね。いまのM&Aの仕事もそうですが,いろいろな経営者の方と対等に話すのであれば知識や経験が必要ですし,知らないといけないと感じたことがあれば,どんどん吸収してステップアップしていかなければいけないと思います。

M&Aアドバイザーのプロになるために必要な力とは

――柿本さんの今後の目標について教えてください。

ざっくり言えば,たくさんのものを背負って日々頑張っている方の心の支えになりたいです。営業経験が長いこともあって,営業を通じてお客様と仲良くなって,ちょっと言いづらい悩みでも話してもらえる-そんな良き相談相手になれたら嬉しいと思っています。M&Aに興味を持ったきっかけもここにあるんです。

――それは,どのようなきっかけでしょうか。

会社を誰かに譲る経営者って,どんな気持ちだと思いますか?よく言われるのは,大事に育てた息子をほかの誰かに売るような-大事です。これほどセンシティブで大きな問題を一人で抱えるんです。簡単には誰かに相談できないですよね。そんな経営者の悩みをちゃんと聴いて,良い方向に導いてあげられるような存在になりたい。そこからM&Aにも興味をもったんです。

M&Aって,理屈だけじゃないんです。どんなにいい条件の相手が見つかっても,経営者が本当に腑に落ちて,そのうえで決断しないとうまくいきません。そこには人の気持ちや感情がある。知識やノウハウはもちろん大事ですが,M&Aは,人の気持ちをちゃんと理解できる人がうまくいく世界だと思っています。

これから,M&Aアドバイザーのプロとして胸を張れるようたくさん修業して,「あの時はすごく頑張った」と思えるように,しっかりと努力していきたいです。

辻村 藍

辻村 藍取材の匠メンバー,中小企業診断士

早稲田大学政治経済学部卒業後,地方自治体において税務や労働分野の業務を経験。現在は,政策研究や法務に関する業務に従事している。2017年中小企業診断士登録。

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