【山本利映さんインタビュー】誰もがイキイキと活躍できる社会に貢献したい

【山本利映さんインタビュー】誰もがイキイキと活躍できる社会に貢献したい

【第2回 中小企業診断士として社会課題に取り組む】
過去の記事:第1回

中小企業診断士資格取得のきっかけは、女性の社会進出を阻害する社会や企業の在り方に疑問を持っていたことだと言います。働き方のテーマであれば社労士という考え方の方が一般的であるにもかかわらず、なぜ中小企業診断士を選択したのでしょうか。山本さんは、どのようなアプローチで解決しようとしているのかについて伺いました。

環境を作る土台に働きかける

――なぜ社労士ではなく中小企業診断士だったのでしょうか?

子育ての大変さを知り、ママ友たちと助け合うためにサークルを立ち上げ、代表に就任しました。その後、みんなが集まれる場所を作りたくて、サークルメンバーと子育てカフェをスタートさせ、その後合同会社を設立しました。そのような経験もありましたし、もともとMBA やコンサルにも興味があり、中小企業診断士という資格に興味を持ちました。

その頃、いろんな人との交流を通じて感じていたことは、「男性社会のあり方や働き方が変わらないと、女性の環境はもちろんのこと、社会も変わらない」ということでした。そういった環境変化に対応することで企業の利益が上がり、経営者にメリットがあることを直接訴えかけられる中小企業診断士の方が、自分のテーマには合っているのではないかと考えました。

――社会に対する問題意識を持つきっかけには、どのようなことがあったのでしょうか?

母親がお琴教室を営んでいたのですが、出産を契機に縮小してしまったと聞いて子ども心に違和感を持ちました。親が子供の犠牲にならないといけないなんて・・・。また、就職活動では学生時代には感じなかった男女格差を感じるような出来事があり、「世の中には、普通のことを普通にできない難しさがあったり、不合理なことがこんなにも身近にあったりするものなのだ」と驚きました。

そして、「自分自身や自分が身を置く環境だけに働きかけてもうまくいかない。社会全体で取り組まないと変わっていけないことがあるのだ」と思うに至りました。

――「イクボスセミナー」の開催は、その一環なのでしょうか?

そうですね。ファザーリングジャパン関西の活動を応援するようになって、この言葉に出会ったのですが、男性の働き方を変えるには、会社(ボス)を変えないといけないと思うようになりました。今は育児をしたい男性も増えていますし、介護やメンタルヘルスの問題もあり、子育て中の女性だけにフォーカスしていても社会は変わりません。社会の現状と課題を認識し、自分も含め関わる人や社会を育成していくことがボスに必要となっています。ファザーリングジャパン関西には子育てと仕事を楽しみたい面白いお父さんたちが集まっていて、男性の視点がとても勉強になっています。

山本 哲也

山本 哲也 取材の匠メンバー,中小企業診断士

日本で最も早くフランチャイズチェーンシステムを取り入れ普及させたフランチャイザーに1989年から勤務。長年,清掃衛生管理グループに所属し,清掃スタッフを皮切りに,全国のフランチャイズ店の育成・指導,事業計画の策定,新規事業開発,法人営業などを経験してきた。“リーダーの能力を超える事業成長はない”と考え,人の成長ありきの支援を実施。趣味は,アウトドア全般と飲み歩き。とにかくじっとしていられないひと。

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