【関谷由佳理さんインタビュー】諦めない。8年間の受験勉強で見つけた答え

【関谷由佳理さんインタビュー】諦めない。8年間の受験勉強で見つけた答え

【第3回 診断士試験合格 その先に】
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【関谷由佳理さんインタビュー】

中小企業診断士試験に合格後、銀行の法人営業に従事しながら、情報コンサルタントとして経営者への支援を始められた、関谷由佳理さん。今後の診断士活動の展望と、中小企業診断士を目指す受験生へのアドバイスをお聞きしました。

中小企業診断士になって変わった世界

――8年間の受験期間を経て、晴れて中小企業診断士になって、お仕事は変わっていなくてもご自身や周りの方に変化はありましたか?

銀行の法人営業という自分の仕事に、自信が持てるようになりました。これまではお客様である経営者に、銀行員として向かい合ってお話していたのが、中小企業診断士として経営者の立場から見た会話ができるようになりました。診断士試験の勉強をしていなかったら、このような視座に立つことはできなかったと思います。経営上の課題が何か経営者と議論ができるようになって、経営者の方が以前より、会ってくださるようになりました。むしろ、経営者の方から、関谷さんの意見を聞きたいとおっしゃって、わざわざ訪ねてきてくださることもあります。

――銀行の法人営業として新しい価値を提供するという、関谷さんの夢はかなったのでしょうか?

すぐにかないました。自分がやりたかった銀行の法人営業で情報コンサルティングができるようになりました。狙い通りというか。かけた労力と努力が報われたと感じています。銀行の法人営業という自分の仕事が楽しくなりました。

歴史に名を残す企業に貢献したい

――法人営業で情報コンサルティングをするという夢がかなった今、将来、どのような活動を目指していますか?

5年後、10年後ではなく、もっと長期的な夢なのですが、教科書に名前が残せるような仕事をしたいと思っています。まだ生まれたばかりの企業を支援して、歴史に名を残すような企業へと成長する手助けをしたいです。自分の一生をかけて、長期的に支援したいと思える会社と出会えればいいなと思います。

――診断士活動を通じて、様々な出会いがありそうですね。

そうですね。自分が全く知らなかったような業種や業態の会社に出会える機会が増えそうです。銀行の法人営業を続けながら、中小企業診断士としてさらに活躍できるように、中小企業診断士の研究会に参加したり、中小企業診断士の方々とチームを組んで企業診断をしたりと、勉強やトレーニングを継続するつもりです。

受験勉強をしている皆さんへ

――今、受験勉強をしている方々の中には、関谷さんのように、悔しい思いをしながら勉強されている方もいると思います。そんな方へメッセージをお願いします。

私は2013年から受験勉強をしています。(一瞬の間)本当に、諦めなくてよかったな。中小企業診断士になって、お客様に価値を提供できていないのではないか、という10年来の悩みが解消し、銀行の法人営業という自分の仕事が誇りになりました。本当に、諦めなくてよかった。この試験って、運もあるじゃないですか。

――確かに運はありますね。

この年の事例では合格点をとれるけど、別の年の事例では全く点数がとれない、といった相性があります。実力があっても、不合格になってしまう年もある。だからこそ諦めないで、試験に挑戦し続ける。そういう気持ちで8年間、勉強してきました。診断士試験の受験生の中には、コロナ禍の影響で、勉強する時間が確保しにくくなった方や、試験のスケジュールが変わって受験すらできなくなった方もいるかもしれません。辛いと思います。でも、中小企業診断士になることで自分と自分の周りの世界が変わります。諦めないで、自分を信じて勉強を続けて欲しいと思います。

大池 俊輔

大池 俊輔 取材の匠メンバー、中小企業診断士

1975年神奈川県川崎市生まれ。東京工業大学大学院卒業後、総合化学メーカーにて、研究開発を経て知的財産部に所属し知財管理・活用に従事。2019年1月中小企業診断士試験合格。2020年2月中小企業診断士登録し、東京都中小企業診断士協会城南支部に所属。
日本国弁理士。趣味:ランニング、特技:クラシックギター。

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