【第2回 自ら立ち上げた勉強会】
過去の記事:第1回
本業を通して企業支援の魅力に気づいた勝田さん。単身赴任をきっかけに一念発起し、1次試験を見事に一度目で突破。第2回では、残念ながら不合格に終わった一度目の2次試験からどのようにして合格を勝ち取ったのかをうかがいました。
不合格だった一度目の2次試験
――2次試験はどのように学習されましたか?
事例Ⅰ~Ⅲは同友館が出版している、ふぞろいな合格答案(以下、ふぞろい)、事例Ⅳも同友館の事例Ⅳ(財務・会計)の全知識&全ノウハウ(以下、全知全ノウ)を使って独学で勉強しました。
――なぜ、ふぞろいで勉強しようと思ったのですか?
予備校の模範解答って、なんと言うか、綺麗すぎる。80分で初めて解く問題でこの完成度を目標にしていたら絶対に時間が足りないと思ったんです。その点、ふぞろいは合格者が実際に書いた解答が載っているので、どのくらいの解答が書ければ合格できるのか具体的にイメージできました。
悔しくも一度目の2次試験は不合格。まずは敗因を分析
――残念ながら一度目の2次試験は不合格だったとのことですが、二度目の2次試験に向けてまずは何をされましたか?
まずは、不合格の原因をしっかり考えました。
原因としては、付け焼刃の知識で1次試験はなんとか合格できた。つまり、根本的に知識が足りていないと思ったのがひとつです。他には、過去問を解いてふぞろいの解答を見て自己採点していたのですが、結論、独りよがりの解答になっていたんじゃないかと。
このふたつが合格できなかった原因だと思いました。
――まずはしっかり敗因分析をされたのですね。それで、どう対策されたのですか?
自分の解答を人に読んでもらって、フィードバックをもらえる環境に身を置くことにしました。多くの方は予備校に通ったり、受験生支援団体などの勉強会に参加したりすると思いますが、自分は自ら勉強会を立ち上げることを選びました。
驚異の合格率100%!! かつけー道場
――ご自身で勉強会を立ち上げたとは驚きました。どのような内容で運営したのですか?
2週間に1回のペースでオンラインでの勉強会を開きました。はじめの1週間で各自解答を作って、残りの1週間でメンバーの解答を読みます。それで、「ここがよいとか、ここはもう少しこうしたほうがよい」などとコメントを書いてもらいます。そのコメントを踏まえて、勉強会の中で「出題の趣旨はこうだから、ここはこう解答しよう」とか「この問題に必要な1次知識はなんだろう」とか議論しました。
――勉強会を振り返ってみて、どんな効果があったと思いますか?
他の人の解答を採点することで自分の頭が整理できました。あとは、人の解答を指摘することで「よい解答とは何か」を深く考える癖がつきました。これを11月の試験までコツコツと続けたので、それがいい積み重ねになったと思います。
――一年目の孤独な受験生活と変わって、勉強仲間と過ごしたわけですね?
そうですね。たまたま同じような境遇で年齢も近い人が多く、切磋琢磨できるよい仲間に恵まれました。
――勉強仲間でありライバルでもありますね。
そうなんです。一緒に受かりたいけど合格率20%の試験ですからね。でも、いい刺激になっていたと思います。
結果として全員合格したので「場」としてもよかったのかなと思っています。
奥田 茂雄 取材の匠メンバー、中小企業診断士
1984年生まれ、茨城県出身。自動車の生産技術職、エレベーターメーカーで技術営業職を経て2015年に退職。その後、早稲田大学大学院でMBAを取得。現在は地元に戻り家業の金属加工会社にて営業、管理業務全般を担当している。2020年度中小企業診断士試験に合格。趣味はドライブ、旅行、温泉巡り。週末はサウナで汗を流すのがマイブーム。