【福岡誠さんインタビュー】元・芸人診断士が実現した短期合格の裏側

【福岡誠さんインタビュー】元・芸人診断士が実現した短期合格の裏側

【第2回 自分のルーティンを作ろう】
過去の記事:第1回

【福岡誠さんインタビュー】

「私、型にはめるとか、ルーティンとか大好きです。」
2次試験を3ヶ月の勉強期間で見事合格した福岡誠さんが語った、「型」や「ルーティン」とはどのようなものだったのでしょうか。

2次試験の短期合格の秘訣

――2次試験を1回で合格したとのことですが、勉強期間と、勉強方法について教えてください。

私は、1次試験が終わってから2次試験に取り組みました。なので、勉強期間でいうと3ヶ月程度になると思います。勉強方法は、予備校通学がメインで、補助的にYouTubeでの学習を行っていました。

――3ヶ月という短期間の勉強で合格したというのは、かなり衝撃的な短さですね。短期合格の秘訣はなんだと思いますか?

実は、練習のつもりで受けたら受かったというのが正直なところです。初めて受けた予備校の答練で12点だったこともあり、ほぼ諦めていた時期もありました。そんな中でも予備校の先生から「模試の点数は関係ない」との励ましを受けて、諦めずに勉強に取り組むことができました。
短期での秘訣としては、YouTubeを使ってスキマ時間の活用や「ながら」勉強を心がけたことがあげられます。例えば、洗濯物をたたみ「ながら」でも動画を流しておけば学習できるし、電車移動などのスキマ時間でさっと見られるのでおすすめです。

ルーティン学習のすゝめ

――スキマ時間の活用や「ながら」勉強の方法は参考になりました。勉強は効率化しても継続することが難しいと思うのですが、どのように継続するためのしくみを作っていまいしたか?

もともとルーティンを決めて行動することが好き、ということが継続につながったのかなと思います。例えば、土曜日の午前中は水回りの掃除を決まった順番でこなすことをルーティンとしています。同様に、試験勉強でも、事例Ⅳの問題集の計算問題を1日1問必ず解くことをルーティンとしていました。これにより、得意になったとまでは言えませんが、1次試験の勉強前にはB/SやP/Lもわかっていなかった状態から、合格圏内の点数を取れるぐらいまで成長できました。

――実際に問題を解く際のルーティンや解き方のコツなどありましたら教えていただけますか?

それでは、私の試験中のルーティンを説明しますね。
まず、問題用紙を破ります。次に与件分の1段落目と設問をざっと確認します。その後、破ったページの空白部に設問数に応じてメモ欄を作ります。そして、設問を見て1問1問、どのような解答の「型」を使うかを決め、作成したメモ欄に書き込みます。また、与件文は2回読むようにしていました。1回目は強み、弱みをマーカーで印をつけて、2回目で設問と与件分の対応付けを行っていました。その後、対応付けから、文章を作るという流れでしたね。

設問を解く順番もルーティンがありました。例えば、事例Ⅱの設問の最初で聞かれることの多い、強み・弱みやSWOTなどを書かせる問題は、あえて最後に解くようにしていました。これにより、設問の後半で使った強み弱みなどの要素が抜け漏れることがなくなります。あと、事例Ⅱの場合は、ターゲットの設定は特に気をつけていましたね。ターゲットの設定を間違えると部分点すらもらえなくなる可能性があるので、時間配分を多めにとって慎重に選ぶようにしていました。

自分でつくる2次試験の攻略法

――勉強方法・試験の最中のルーティンについてとても参考になりました。今振り返ってみると、2次試験を受けるにあたって大事だと思うことはなんですか

自分に合った解答の作り方を早く固めることだと思います。例えば、私の通っていた予備校では推奨されていなかったのですが、理由は、「①〜、②〜」のような「型」にはめた解答方法を採用しました。これにより、文章をまとめることが得意ではなかったのですが、なんとか、短時間でまとめられるようになりました。色々なところで情報を集めて自分なりの最適な方法を模索することをおすすめします。

――試験本番はルーティンや「型」があっても予想外なことがつきものだと思いますが、予想外なことに対する心構えや対処方法などあったら教えてください。

その通りです、予想外な出来事に対する対処も考えていました。例えば、解答の要素がうまく振り分けられないときは、重複しても同じことを複数の設問で書くことや、どうしても字数が埋まらないときなどは、加点されそうな単語をとにかく詰め込むようにしていました。
合格点は60点なので、100点を目指さず、大きく減点されないことを目指すことで大きな失点をしないように心がけていました。

佐々木 剣太

佐々木 剣太 取材の匠メンバー、中小企業診断士
宮城県出身。大学では半導体物性に関する研究に従事。2012年に大学院を卒業後、精密機器製造業に勤務。半導体部品やゴム部材の開発業務を経て、現在は部門でのDX推進を担当。2022年に中小企業診断士に登録し、神奈川県中小企業診断士協会に所属。企業内診断士として活動中。趣味は資格の勉強。2児の父として育児にも奮闘中。

拓け!中小企業診断士の扉~受験奮闘編~カテゴリの最新記事