【清水正久さんインタビュー】中小企業診断士とMBAの同時取得を実現!取得までの道のりと、その後に感じた変化

【清水正久さんインタビュー】中小企業診断士とMBAの同時取得を実現!取得までの道のりと、その後に感じた変化

【第3回 学習の工夫と今後のビジョン】
過去の記事:第1回第2回

【清水正久さんインタビュー】

中小企業診断士試験の合格を目指しながら、MBAの学習も並行して、見事に両方の取得を達成した清水正久さん。第3回目は、MBAと両立するための工夫や今後の展望についてお聞きしました。

学習を両立する工夫

――受験勉強を並行して進める中で工夫をされたことについて教えてください。

1次試験は勉強時間がものをいうと考えていたので、隙間時間を活用しました。通勤時間は30分程度でしたが、その間は通信教育のアプリで学習していました。仕事帰りは疲れてしまってなかなかできませんでしたが。週末はそれぞれ3時間ぐらいですね。自分でスケジュール表を書いて、いつまでにこれをやると決めてやっていました。少し厳しめの計画を立てたのでなかなか期待通りにはいきませんでしたが。

――スケジュールはどのように立てられましたか。何か参考にされたものはありますか。

参考にしたものは、あまりないですが、カリキュラムや問題集を見ているとある程度ボリュームがわかるので、自分の問題を解くスピードなどから必要時間を割り出しておいて、その時間に従って計画を立てました。

苦手科目の乗り越え方

――1次試験で苦労された科目はありますか。

法務ですね。過去問を勉強するだけでは通用せず、自分で覚えるポイントを見つけるようにしていました。そのための資料を自分で考えてエクセルで作りました。例えば特許ですと無効になる年数が過去問で出題されていたとしても、次に同じ問題が出てくることはないと考えました。過去問だけを繰り返すのではなく、同じ着眼点でまだ出てないところを自分なりに資料をまとめる工夫をしました。

――1次試験は先に学習した科目の記憶が薄れてしまうのが、大変なところかなと感じていますが、スケジュールを作成するうえで工夫した点はありますか。

7科目あるので、1科目1週間だとしても、7週間かかりますよね。ただし、7週間で1サイクルだと学習が間に合わないと思うし、忘れてしまうので、そのサイクルを少しずつ短くしていきました。その計画を立てる際も、現実的にできるかどうかをよく考えて作成しました。

――2次試験ではいかがですか。

事例ⅠからⅣまで全部苦労しましたが、一番気を遣ったのは事例Ⅳですね。途中の計算を間違えたらそれだけで点数を落とす可能性がある科目と考えています。事例Ⅳで合否が決まると思っていましたので、特に重点的に時間をかけました。

感じた変化とこれからの思い

――実際に合格されて、ご自身で何か変化を感じていることはありますか。

仕事において、予算やプロジェクト管理などを考えるうえで、プロジェクト単体だけではなく、組織全体への影響なども踏まえた対策を立てるようになりました。その意識を向けることができるようになったことを変化と感じています。

――今後の中小企業診断士としての活動について教えていただけますか。

現在は仕事もありますので、なかなか本格的な活動は難しいですが、協会の研究会やマスターコースで勉強をしていきたいです。その過程で中小企業診断士の仕事などに必要なスキルを学びつつ、副業で仕事を取れればいいなと思っています。将来的には独立などのキャリアも考えています。

――最後にMBAと中小企業診断士試験の学習を並行された経験も踏まえて、受験生に向けてメッセージをお願いできますか。

私自身も3回受験をしましたので、同じような方へのアドバイスになりますが、特に2次試験については自分に合ったやり方を見つけた方がいいと思います。スクールなどが推奨するやり方だけでなく、ご自身の経験や特性なども踏まえて、自分なりのやり方を身につけていただきたいです。



岡部 匡太

岡部 匡太 取材の匠メンバー、中小企業診断士
1983年生まれ。神奈川県在住。新卒で都市銀行に入行後、中小・中堅企業を300社以上担当。経営者とのやり取りの中で、財務面以外の観点でも企業の成長につながる助言や支援ができるようになりたいとの思いから、中小企業診断士の勉強を開始。2021年に合格し、2023年に登録。現在は、3人の子育てにも奮闘しながら、宅建、行政書士の資格取得を目指し、日々自己研鑚尽力中。東京都中小企業診断士協会城南支部所属。

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