【第2回 まさかの合格!秘訣は聴講と探求心】
過去の記事:第1回
多数の資格と多彩なご趣味をお持ちのY.Nさん。第2回は、中小企業診断士の合格をつかみ取った学習方法についてうかがいました。
いつでも勉強できる環境作りが1次突破の鍵
――1次試験を1回で突破できるのはすごいですね。どのような勉強をしたのですか
診断士ゼミナールという通信講座を利用しました。とても便利でしたよ。講義をダウンロードして移動時間やスキマ時間にはずっと聞いていました。テキストもiPadのGoodNotesにダウンロードして勉強していました。中小企業診断士の勉強は書籍が多くなりがちですよね。持ち運びが嫌だったので、iPadだけあればどこでも勉強ができるようにしていました。お風呂に入りながらも講義を聞いていましたよ。
――とても便利ですね!それでは苦手科目はどうしていましたか
経済学と情報システムが苦手でしたね。経済学は動画もあって評判が良かった「速習!ミクロ経済学」と「速習!マクロ経済学」(共に中央経済社)を購入して、ひたすら図を書いてノートにまとめていました。それでやっと解けるように。情報システムはITパスポートのテキストを購入して受験もしましたよ。他にも図解や漫画で描かれている用語集も暇な時間にパラパラと読んだりもしましたね。
――ITパスポートも取得したのですね!興味をもったことはトコトンやるといった感じですね
はい、そうですね(笑)
気持ちを切り替え、2回目の2次試験で合格!
――2次試験は2回受験したと伺いました。まず1回目はどのように勉強していましたか
2次試験対策は1次試験が終わってからでした。何をしていいかわからず、「30日でマスターできる 解き方の黄金手順(中央経済社)」と「ふぞろいな合格答案(同友館)」を1冊ずつ買ってやりました。あとはネット検索ですね。最終的には自分なりの解答パターンを詰め込んだだけで当日を迎えた感じです。
――残念ながら不合格だったわけですが、どうやって気持ちを切替えて2回目の2次試験に臨んだのでしょうか
初めての2次試験は、模試も受けてなかったですし、当日もダメだったので諦めモードでした。ですが結果が届くとあと10点ちょっと!落胆したというよりは2回目の2次試験にどうしたら合格できるかという思いが強かったですね。そしてすぐにネットで調べて理論を重視する通信講座に決定。ウェブ通信で勉強してきました。
――切替えが早いですね。2回目で無事に合格されたコツは何だったのでしょう
講義をたくさん聞いてきたことが要因だと思います。とにかくよく聞いていましたよ。あとは、恰好がよい答案と言うよりは与件文を使って素直に書くこと。稚拙な文章でも主語と述語を意識して解答するようにしました。それが合格につながったと思います。
――2次試験を無事に合格された後の口述試験はいかがでしたか
実は2回目の2次試験も落ちたと思っていました。「あれ?ハガキが届いているぞ」となって合格を知った感じです。ですので「口述試験ってなんだ?」から始めて、予備校のウェブ模擬面接も受けましたが、あまり回答できず…。当日はとにかくオウム返しと笑顔で切り抜けましたね。
興味をもって自分で調べることが秘訣
――受験勉強中のモチベーション維持や息抜きの方法を教えてください
中小企業診断士の勉強は疑問に思うことがたくさん。私は調べることが好きなので、調べて知るのが楽しかったです。それがモチベーションでした。疑問に思ったことはそのままにせず自分で調べて「そうなんだ」と納得する。これはとても大切だと思っています。息抜きは読書やオーディブルで。あとは勉強をスキマ時間にやってまとまった時間を捻出し、温泉へ行ったりしていましたよ。
――計画的に勉強したり、積極的に自分で調べたりと、ご自身で頑張ることができてすごいですね。もし仮に、2回目の2次試験も不合格だった場合でも3回目のチャレンジはしていましたか
はい。挑んでいたと思います。
河野今朝成 取材の匠メンバー、中小企業診断士
長野県野沢温泉村在住。現在、出身地である野沢温泉村で旅館を経営している。学生時代はスキー選手としてスポーツに打ち込み、その後はエレクトロニクス関連の総合商社で働き、カナダでの語学留学を経て地元へ帰省した。中小企業診断士以外にも宅地建物取引士と旅行業務取扱管理者の資格を保有し、本業の傍ら、地域事業者の経営支援にも携わっている。