【増田利弘さんインタビュー】「人の倍」勉強して勝ち取った合格。「省エネ」診断士が注ぎ込んだ勉強へのエネルギー

【増田利弘さんインタビュー】「人の倍」勉強して勝ち取った合格。「省エネ」診断士が注ぎ込んだ勉強へのエネルギー

【第3回 合格から実務、更なる飛躍へ】
過去の記事:第1回第2回

【増田利弘さんインタビュー】

2018年度の中小企業診断士試験に見事合格された増田利弘さん。第3回は試験合格時の様子と、その後の診断士活動、今後の抱負についてうかがいました。

まさかの合格に驚き

――2次筆記試験を受けたときの率直な感想はどうでしたか。

100%落ちたと思いました。試験後、受験仲間と飲みに行ったら、自分より受験経験のある方が書いたことと自分の答案がまるで違っていました。とにかくグリップ感が全くありませんでした。特に事例IVはチンプンカンプンで絶対落ちたと思ったのですが、後で得点開示をしたら一番点数が高かったので、何が良くて何が悪いのかわからないですね。

――合格発表までどのように過ごされたでしょうか。

このままでは嫌な気持ちの状態でもう一回受けることになるので、逆にもっとアグレッシブに行こうと思っていました。2次試験専門の資格学校への資料請求や説明会に積極的に参加するなどして、ほとんど入学を決める手前の段階まで準備していました。

――心が折れることなく、準備を進められたのはすごいですね。

中小企業診断士の勉強自体はやはり面白く、非常に広い知識を学ぶものなので「自分が取るべき資格」と信じていましたので、チャンスがあるならチャレンジしていこうと思っていました。

――合格直後の心境はどうでしたか。

合格者リストに自分の番号を見つけても、私は合格を信じられませんでした。口述試験の案内や合格通知が送られてくるまで実感がなく、ずっと疑ってましたね。

――周りからのご評価はどうでしたか。

社内をはじめ、周りに話すと、中小企業診断士を知っている人は、簡単に合格できるものでないことをわかっているので、評価してくれましたね。上司にも受験前に資格学校に通うことなどを理解してもらっていたこともあり、合格を報告できてよかったです。家族は資格のことを詳しく知らないのですが、大人でも勉強する姿勢を子ども達に見せられたのは良かったのではないかと思いますね。

自ら動いて実務に入り込む

――診断士試験の勉強が仕事にプラスになったことなどはありますか。

新規事業や新商品開発ではごく当たり前に、4Pなどのフレームワークを頭に浮かべられるようになったことを実感しています。そのようなフレームワークで会話できるようになっているところは、仕事にも役立っていると感じます。

――合格後、これまでの活動について教えてください。

働き始めてから今日までエネルギー関係の仕事をしているものですから、その観点で中小企業診断士として貢献したいと思ってました。それで省エネ研究会のある埼玉県協会に入会し、研究会へ参加していました。しかし、埼玉県のプロコンサルタント養成塾で経歴書を書くワークがあり、中小企業診断士としての活動について何も書けないことに気づきました。そのとき「自分から積極的に動かないと、中小企業診断士としてのキャリアにもつながっていかない」と感じましたね。

――今後、中小企業診断士としてどのように活動されていきますか。

これからはアウトプットをしないとインプットも増えないと感じています。経営革新計画の策定支援など、中小企業の社長とお話して、実際にお手伝いしていきたいですね。中小企業向けに省エネ診断を今お手伝いしている案件があるのですが、そういった実務に入り込む経験を増やしていきたいです。

受験生の皆さんにメッセージ

――最後に、診断士資格を目指す受験生にメッセージをお願いします。

中小企業診断士はチャレンジし甲斐のある資格・仕事だと思います。ある時期に全精力を傾けて何かに取り組むこと、それ自体に価値があり、もちろん資格を取った先には社会に役立ち、価値ある仕事が待っています。最近は社会人のリスキリングが言われていますが、一つのイメージしやすいゴールとして、診断士資格をすごくおすすめしたいと思います。




鈴木 俊治

鈴木 俊治 取材の匠メンバー、中小企業診断士
1985年埼玉県生まれ。早稲田大学法学部卒業後、鉄鋼メーカーでの海外営業職を経て、現在は医療機器メーカーにてマーケティング部門に勤務する企業内診断士。2022年9月に中小企業診断士登録。埼玉県中小企業診断協会所属。好きなことはHip Hopとラジオとポイ活。

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