【松林さんインタビュー】 強みの明確化と仕事へのスピード感が活躍への近道

【松林さんインタビュー】 強みの明確化と仕事へのスピード感が活躍への近道

【第3回 活躍する診断士の共通点】
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【松林さんインタビュー】

これまで多くの後輩診断士へ公的支援の仕事を紹介したご自身の経験から、活躍する診断士の共通点について語っていただきました。

成長できる診断士の特徴とは

――ご自身の経験から独立した診断士が成長するために必要なことは何だと思われますか。

公的支援の仕事等を紹介した後、仕事を相次いで受注してどんどん活躍の場を増やせる人とそうでない人の差の一つは、強みが明確かということです。例えばお店作りが得意とか 、B to B の販路開拓が得意とか、税理士と診断士と両方持っていてお金の面から事業承継などのアドバイスができるとか、そういった強みが明確な人は紹介者としても紹介しやすいんですよね。

――なるほど、他にはありますか。

あとは反応や仕事が速い人は好まれますね。提案の依頼を受けたときに、完成度が6割、7割でいいので一度ドラフト版を出せば「ここちょっと違います」って言われた時の修正ができますし、成果物の完成度を高めていきやすくなります。何が強みか明確で、なおかつ仕事がテキパキしている人は紹介しやすいし、紹介してからも相手に感謝されることが多いですね。独立してから活躍している人というのは、そういう人かなと思います。逆に何を強みとしているのか分かりにくかったり、レスポンスがなかなか返ってこず、いつもギリギリまで何も出てこなかったりする人は、一緒に仕事しづらいということになってしまいます。

若手診断士へ伝えたいこと

――若手診断士に対して助言があればお願いします。

3点あります。まずは関心のあることを色々やってみることです。万全の準備が整ってからでなくてよいので、まず関心のあることに対して何でもやってみる。それを積み重ねていくことで自分に向いてることが分かってくると思います。2つ目は「筋の悪い仕事」は断ることです。例えば提示される金額がやたらと安かったりとか、最初に提示された金額の範囲で次々に追加の要求が来るといったケースが実は結構あるんです。そういった仕事は「予定が合いません」などと上手に断りましょう。最後の3点目は独立した時に仕事を下さった人を大事にすることです。私もこれまで様々な方に公的支援の仕事を紹介してきたんですが、その後の振る舞いって結構分かれるんです。公的機関の仕事は一切見向きもしなくなったり、報酬の多い少ないだけで仕事を選んだりとか。もちろん、何でもかんでも受けられないとは思いますけれども、最初に「紹介してください」とお願いしてきたのですから、「たまには協力してあげてよ」って思いますよね。そういう人は何らかのピンチになった時に助けてあげたいとは思えないですよね。こういったことも含めて、特に最初の方に支援してくれた人は大切にしようということです。

岡田 啓吾

岡田 啓吾 取材の匠メンバー、中小企業診断士

1987年生まれ,兵庫県神戸市出身。京都大学法学部卒業後,国内最大手の重工メーカーにてサービス営業、総務業務に従事。その後コスト削減コンサルティングを専門に手掛ける日系コンサルティングファームに転職。現在はクレジットカード加盟店手数料、各種システム費、旅費交通費等の販管費のコスト削減業務に従事している。2019年9月中小企業診断士登録。

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