【日景聡さんインタビュー】 “30年後の自分の存在・役割”からひも解く「ワタシの持続可能性」

【日景聡さんインタビュー】 “30年後の自分の存在・役割”からひも解く「ワタシの持続可能性」

【第3回 ワタシの持続可能性】
過去の記事:第1回第2回

【日景聡さんインタビュー】

今回は2010年に診断士試験に合格し、大手マスメディアで企業内診断士としてご活躍した後、2019年に独立診断士に転身し、中小企業でのSDGsの推進や大学生と中小企業との連携注力されている日景聡さんに、その活動にかける想いを伺いました。

最終回は,日景さんの今後の展望について語っていただきます。

「ワタシの持続可能性」と独立診断士

――個人や診断士にとっての「持続可能性」とはどういうものでしょうか。

「持続可能性」という考え方は個人や診断士の資格制度についても大切な視点になると思っています。「ワタシ」は、1つの企業に30年以上勤務し、形になるものも残してきたと自負しています。しかし人生100年時代に80歳まで働き続けるとすると、この年齢で何に働き甲斐を見出し、収入の糧を得て次の30年を生きるかという問いに向き合うことになります。「診断士制度」についても30年後、社会の中で中小企業診断士がどういう役割を果たしているかということを想像し考えていくべきと感じています。

――中小企業はコロナ禍に直面しています。

コロナ禍で大変な状況下、「SDGsなんて悠長なことを」と 言われる方も多いかもしれません 。しかし、思い起こすと、リーマンショックを乗り越えて成長した企業は、将来をよく考えていた企業です。下請け切りとか、厳しい環境の中でも従業員を大切にし、新商品や新市場を開発してきた企業です。診断士にしてもコロナの後、5年後・10年後にどういう会社が生き残るか語れる方も求められているでしょう。

――最後に,診断士を目指している方や合格後間もない診断士にひとことお願いします

仮面ライダー電王の主人公 である野上良太郎の言葉に「弱かったり、運が悪かったり、何も知らないとしても、それは何もやらないことの言い訳にならない。」というのがあるのですが、できるできないは考えても仕方ない。やりたいと思うならできるできない関係なくやるべきだと思っています。私が診断士試験を目指したのは、リーマンショック直後で明日がどうなるかわからないという中での受験勉強でした。今のような時こそ世の中をなんとかしようと思って受験する人が増えてくると思います。最近、大企業で研究開発している方など異色の経歴の方で診断士資格を受験する方が増えているように感じますが、こうした動きの中からアフターコロナの世界で役立つ人材が生まれると期待しています。

伊藤一彦

伊藤一彦 取材の匠メンバー、中小企業診断士

1966年生まれ。神奈川県横須賀市出身。東京大学経済学部卒業後、日本興業銀行(現みずほ銀行)に入行。以降、グループのリース会社やベンチャーキャピタル(現職)で計28年間法人向けの資金調達支援に従事。2019年9月中小企業診断士登録。趣味は中国古典等の読書の他、懸垂・握力強化等の身体の鍛錬。

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