【本告友規さんインタビュー】「個人で稼ぐ」を目指すイクメンパパがたどり着いた合格のために必要なマインド

【本告友規さんインタビュー】「個人で稼ぐ」を目指すイクメンパパがたどり着いた合格のために必要なマインド

【第3回 「事例4恐怖症」を克服し勝ち取った合格】
過去の記事:第1回第2回

【本告友規さんインタビュー】

現在、大手テーマパーク運営会社でマーケティングを担当されている本告さん。仕事と育児で多忙な日々を過ごしながらも2回の受験で見事合格を勝ち取りました。第3回は、合格された受験2年目の勉強方法ついて、お話をうかがいました。

自分の弱点に向き合う

――受験2年目は何から勉強を始められたのでしょうか?

弱点は明らかに財務・会計分野だとわかっていたので、まず取り組んだのが簿記の勉強です。本当は2級から勉強したかったのですが、「事例4で足切り食らったくせに」と自分で冷静にツッコミを入れて、3級から始めることにしました。無事2021年2月には3級に合格し、中小企業診断士の試験勉強を再開したのは4月頃です。

――1年目から2年目で勉強方法を変えた点はありますか?

1年目は各事例均等に勉強時間を割いていましたが、2年目は半分以上を事例4に割くようにしました。2年目もトータルの勉強時間は200時間弱しか取っていません。その中でも事例4対策で有名な問題集『事例IV(財務・会計)の全知識&全ノウハウ(同友館)』と『30日完成! 事例IV合格点突破計算問題集(同友館)』は、それぞれ8周くらい解きました。

――8周とは、ものすごい演習量ですね。

もうゴリゴリやっていましたね。問題集の各設問ページの右上に勉強した日付を書く枠があるじゃないですか。あれが3周分しかないんですけど、自分で8周分の枠を書き足していました(笑)。

2次試験はメンタルがすべて

――そうすると、2年目の試験本番で事例4はうまくいったのでしょうか?

事例4に関しては、拾うべきところは拾えたという感触で想定通りでしたね。

――簿記の勉強で身に付けた知識も本番では生きたのでしょうか?

どちらかというとメンタル面で生きました。1年目の試験の後は、言ってしまえば「事例4恐怖症」だったのですが、簿記3級に合格したことで、財務・会計分野への苦手意識を払拭することができました。特に2次試験は、どれだけいつも通りの精神状態で本番に臨めるかが勝負だと思います。

――精神状態を保つために、他に工夫された点はありますか?

試験本番では「事例4は解けない問題が必ず出てくる」と自分に言い聞かせていました。過去問演習ばかりやっていると出題パターンを覚えてしまって、解けるのが当たり前のような感覚になってしまうんですよ。でも本番もその感じでいってしまうと面食らうことになると思います。事例4では、そう簡単に答えまでたどりつけるような問題は出ません。その中でいかに部分点を拾えるかが試される試験だと思います。

中小企業診断士は目指す価値のある資格

――事例4を克服したことで、試験後は合格を確信されていたのでしょうか?

事例4はよかったのですが、事例1から3は手応えがあるようでないような感じで・・・。結局、年明けの合格発表までビクビクしながら過ごすことになりました。

――合格発表を見た瞬間の心境はいかがでしたか?

嬉しくて思わず声が出ました(笑)。結果を見てから5分くらいは、ずっと部屋の中をぐるぐる歩きまわって喜んでいました。

――もし、2年目の試験も落ちていたら今頃どうしていたでしょうか?

1次試験からのやり直しですけど、負けず嫌いなのでまた受験していたでしょうね。それと受かった後は自分の世界が広がったと感じているので、もし落ちた自分にアドバイスするなら「絶対に挑戦した方がいいよ」と言いたいです。

――受験生の中には、本告さんのように個人で稼ぐ力をつけたくて勉強されている方も多いと思います。そんな方に向けてメッセージをお願いします。

中小企業診断士は稼げる資格ではないと評価されることもありますが、自分次第でいかようにも稼げる資格だと感じています。合格後に広がる人脈だけでも価値のある資格だと思うので、ぜひ頑張ってください。





田部 貴大

田部 貴大 取材の匠メンバー、中小企業診断士(登録予定)
福岡県出身。大学卒業後、地方銀行にて中小企業相手の法人営業に従事した後、相続・事業承継分野のコンサルティング業務を経験。現在は電子部品メーカーにて資材調達部門に所属し、海外生産拠点における調達業務のサポートや国内アウトソーシングを担当。保有資格は中小企業診断士、1級ファイナンシャル・プランニング技能士等。

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