【石川慶成さんインタビュー】経営者に伴走する中小企業診断士になりたい。多年度受験でつかんだ合格の先にあるものとは。

【石川慶成さんインタビュー】経営者に伴走する中小企業診断士になりたい。多年度受験でつかんだ合格の先にあるものとは。

【第3回 待ちに待った診断士活動】
過去の記事:第1回第2回

【石川慶成さんインタビュー】

2021年度の中小企業診断士試験に見事合格された石川慶成さん。全3回でお届けするインタビュー記事の最終回は、現在の中小企業診断士としての活動と今後目指す診断士像について聞きました。

試験の知識を実践レベルにしたい

――診断士試験を合格してみてお気持ちはいかがでしたか?

自分自身が合格してうれしいというよりは、家族にありがとうという気持ちが強かったです。多年度受験生というのは自分自身がしんどいこともあるけれども、一番は協力してくれる家族に対して申し訳ないという気持ち。何回受験したいといっても、「やりなよ」と文句を言わずに背中を押してくれた家族に対しては感謝しかないですね。

――合格後、202211月に中小企業診断士として登録したとうかがっております。現在どのような活動をされていますか?

東京都中小企業診断士協会城東支部に入会し、そこを中心に活動しております。具体的には、支部活動と研究会活動、城東支部の「プロコン塾」の3つの活動に注力しています。

――精力的に活動されているのですね。支部活動、研究会活動はそれぞれどのような活動なのでしょうか?

支部活動として、「会員部」というところでイベントの企画に携わっています。先日も「支部説明会」と言って、新入会員向けに協会や研究会の活動を紹介する歓迎イベントに参画しました。研究会は、財務系の研究会に所属しています。私は仕事の中で財務諸表に触れる機会がなくて、どうしても2次試験が終わった段階で財務会計の知識が止まってしまっています。中小企業診断士として財務面の診断・助言は欠かせないものだと思い、試験の知識を実践レベルまで高めるために参加しました。

経営者に伴走できる中小企業診断士になりたい

――実践に向けて着々と準備されていますね。今後、どのような中小企業診断士になりたいですか?

コンサルティングというのはいろいろな形がありますよね。私は答えを持っていくのは中小企業診断士の仕事ではないと思っています。経営者の方が考えていることを引き出して、お手伝いができるような中小企業診断士になりたいです。というのも、参加した3回の実務補習を通じて、経営者の方々はすでに答えを持っていると感じました。ただし、その答えが漠然としていて、答えに至るまでの道筋を描けていません。単に解決策を提示するのではなく、経営者が自ら考え、動く、その支援ができる中小企業診断士になりたいと考えるようになりました。

――そのためにも今後取得したい資格や伸ばしたい能力はありますか?

研究会活動やプロコン塾に注力して中小企業診断士としての基礎能力を伸ばしていきたいですね。そのうえで、中小企業診断士というのは話す能力が大事だということを改めて感じているので、「うまく他人に伝える力」を磨いていきたいと思います。

――試験になかなか合格できなくて苦しんでいる受験生の方も多いと思います。受験生に向けてメッセージをお願いします。

自分の勉強方法とその結果がどうなっているのかということを客観視するようにしていただきたいというのが一番ですね。2次試験は模範解答が公表されないのでどのように解答すればよかったか振り返ることが難しいと思います。特に私は一人で勉強をしていたし、得点開示をしていなかったということもあり、どこが良くてどこが悪いのかわからないまま複数年受験してしまいました。必ずしも受験仲間を作る必要はないですが、受験支援機関の勉強会に顔を出して意見を聞くのも有効なのではないでしょうか。






赤宗 行三

赤宗 行三 取材の匠メンバー、中小企業診断士
1991年生まれ、福岡県出身。大学卒業後入社した飲料メーカーで生産管理や商品開発を担当。経営に関する知識を幅広く学ぶために中小企業診断士受験を決意、2021年度合格。千葉県中小企業診断士協会所属。趣味は野球とサウナめぐり。

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