【鈴木好之さんインタビュー】受験することを職場に宣言!退路を断って挑んだ中小企業診断士試験

【鈴木好之さんインタビュー】受験することを職場に宣言!退路を断って挑んだ中小企業診断士試験

【第3回 2回の不合格を経験してから掴んだ合格への道のり】
過去の記事:第1回第2回

【鈴木好之さんインタビュー】

受験することを職場で宣言したことで、後に引けない環境を作り上げて自分を追い込んだ鈴木好之さん。最終回の第3回は、3年間の挑戦の中でモチベーションをどのようにコントロールしていったのかをうかがいました。

不合格後、どのように気持ちを切り替えていったか

――鈴木さんは1次試験を2回、2次試験を2回受験しており合格までに3年かかったと聞いております。長い受験生活の中でモチベーションが揺らぐことはなかったのでしょうか?

モチベーションは滅茶苦茶揺るぎました。時系列で振り返ってみると、1年目は予備校の授業が7科目あって忙しかったので、モチベーションなど気にする間もなく進められましたが、結果的に5科目受かったものの、経営法務と経済学・経済政策の2科目を落としました。経営法務が非常に難しかった2018年の1次試験で経営法務は足切りとなってしまいました。1次試験後は、2次試験に進めないこともあって正直モチベーションがすごい下がりました。
とにかく、足切りになってしまった経営法務をどうにかするしかないということで、ビジネス実務法務検定2級や3級知的財産管理技能士を取って、ちょっとしたプチ成功を積み上げて自信につなげることにしました。本来目指していた資格とは異なるのですが、同じような分野の資格試験で着実に成果を残したことによって「今度こそいけるぞ」という様にモチベーションを高める工夫をしました。

――周辺資格を取得して自信を回復させたということですね。その後、2019年の1次試験は無事リベンジを果たしましたが、同年に不合格となってしまった2次試験後はいかがでしたか?

1回目の2次試験は237点であと3点という結果でしたので、またかなり悔しい思いをしました。その後、どうしたらいいかわからない状態となり、2次試験後は試験から完全に身を引くという空白期間ができました。大体6か月位ですね。2次試験が終わった10月から翌年の3月までほとんど何もしなかったです。4月になりようやく予備校の講義を再開しました。

――6か月間、試験から完全に距離を置いたことでモチベーションが回復したということだったのでしょうか?

結果的にそうなりました。4月から勉強を再開するとなると、2次試験の日程から逆算して残りの半年間は死ぬ気でやらないと間に合わないという状況ですので、そのような環境下でまた自分を追い込みました。ただ、デメリットもやはりありました。半年間一切勉強に触れなかったことで、当然ながら知識が落ちていまして、久しぶりに2次試験の事例を見たとき、「これどうやって解いていたんだっけ?」と、思い出せない状態になっていましたね。

――勉強せざるを得ない状況が作られたということですね。因みに、2回目の2次試験がもしも不合格でしたら、1次試験から再チャレンジをしていましたか?

「2回目の2次試験で終わりにする」と自分を追い込んだ状態でしたので、恐らく再チャレンジはしていないですね。1年目の1次試験を受ける年に子供が生まれて、子育てをしながら受験生活を送っていましたので、これ以上家族の時間を奪えないなって思っていました。

――受験勉強に対するご家族のサポートもあったのですね。

プライベートの時間とバランスをとりながら勉強をしていましたので、妻は応援してくれていました。妻の方も通信制の大学に行っていましたので、勉強時間はお互い譲り合いながらやっていましたね。不合格の結果を受けて翌年に再度受験することを決めたときにも、「来年もやるよ」と妻にしっかりと伝えて、お互いの勉強時間の確保は協力し合って作っていこうねと話をしていました。

――合格後の奥様の喜びも、ひとしおだったと想像できます。

そうですね。手放しで喜んでくれました。





阿久津 康史 取材の匠メンバー、中小企業診断士
茨城県水戸市生まれ。東京都在住。大学卒業後、旅行会社に入社し、商品企画やメディア営業に従事。その後、リース会社に転職し、現在は投資戦略の部門で新規事業の立案を担当している。2022年11月、中小企業診断士登録。会社員として働きながら、副業として中小企業診断士兼社会保険労務士事務所を開業。本業・副業のみならず家事・育児にも追われながら、自分が満足できるワークライフバランスを追求中。

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