【松本昌史さんインタビュー】逆算思考で叶えた夢!独立診断士としての活躍を思い描いて辿り着いた養成課程

【松本昌史さんインタビュー】逆算思考で叶えた夢!独立診断士としての活躍を思い描いて辿り着いた養成課程

【第3回 「即独立」で活躍する秘訣】

中小企業診断士養成課程(以下、養成課程)修了後、2022年に中小企業診断士登録。現在は独立診断士として活動する松本昌史さん。既に複数の顧問先を抱え、主に販路開拓やマーケティング分野の支援を行う等、精力的に活動している。第3回では、独立後の活動状況や今後の展望、養成課程を検討されている方へのメッセージについて伺った。

独立後はデジタル・マーケティング分野で活躍中

中小企業診断士3年目を迎えた松本さん。今後もっとも注力したい分野としては販路開拓、中でもデジタル・マーケティング分野という。現在は支援先に対してマーケティングの上流工程の戦略立案・KPI設定から、施策の実行支援・改善提案などの実務まで一貫したコンサルティングを行っており、中にはCMO(最高マーケティング責任者)として関与している先もある。

販路開拓に注力するのは「保険代理店時代に販路開拓に苦戦したため、克服したい」という考えからきている。中小企業診断士として独立する際、集客や販促のツールを安易に外注せず、自分で手を動かし調べながら作り上げていった。まずはHP(ホームページ)やLP(ランディングページ)に取り組み、ある程度できるようになったら次はWeb広告、と対応可能な範囲を徐々に広げていった。

独学で知識を学び自ら実践しながら顧客への支援にも役立てるのが、松本さんのスタイルだ。「顧客への提案を行う中で、必要と感じる知識やスキルが出てきたら調べて実践する。これをひたすら繰り返す」学びと実践のサイクルを高速で回すことで、持続的な成長を続けている。「良くも悪くも数字にダイレクトに表れるのが、デジタル・マーケティングの面白いところでやりがいを感じます。上手くいった時はもちろん、改善が必要な時もスピード感を持って次の手を打てる」

デジタル・マーケティングは変化が多く情報のキャッチアップが欠かせない上に、中小企業診断士以外の民間プレイヤーも多いため競争が激しい分野だ。そうした中で活躍する秘訣を尋ねると、専門性の訴求と『可視化』がポイントだと松本さんは語る。保険代理店時代から図解や資料にまとめることが好きで、成果を出してきた。今のデジタル・マーケティングでいうと、例えば商品成約までにはいくつかの段階に分かれているが、事業者は途中段階には着目せず最終結果しか見ていないことが多いと感じていた。それを図式化して「この段階がボトルネックになっているから改善しましょう、そのためにHPが必要ですよね」ということを示しながら、自分はその部分で貢献できると伝えている。

2つの大きな夢に向けて

今後の展望としては、大きく二つあると語る。一つは、企業のライフサイクルでいうと終末期にある企業を対象に「ターンアラウンドマネージャー」として企業再生に関わり立て直しに尽力したい。もう一つが、VC(ベンチャーキャピタル)のような形でベンチャー向けの支援に関わりたいというものである。対極的なように見えるが、いずれの場合も戦略立案や販路開拓は重要であり、今取り組んでいる知識や経験は生かせると考えている。

中小企業診断士、そして養成課程を検討している方へ

養成課程の魅力を尋ねると「コンサルティング会社出身で無くても最短ルートで経営コンサルタントとして独立できる点です。その中でも、法政大学は人脈形成の面も含めて独立の際に役立ちます。コンサルティング会社に転職した人も多いので、就職の面でも有利に働くと思います」。

中小企業診断士勉強中の人に対しては「取得後のビジョンを常に意識してほしい」と語る。ストレートで合格する人もいるが、難関資格のため取得までに複数年かかるケースも少なくない。受験期間中は勉強が思うように進まなかったり様々な困難にぶつかったりと、必ずしも順調な時ばかりではない。そうした時に「もう一度頑張ろう」と壁を乗り越えようと努力し続けられるかどうかは「中小企業診断士になってこうなりたい」という明確なビジョンを持ち続けているかどうかが大きく影響する。松本さんも辛い時に、中小企業診断士を目指した想いを何度も思い出して自分を奮い立たせながら取り組んだ。

ゴールからの「逆算思考」、目標達成に必要な物事の「可視化」。自身の強みを活かしながら成長し続ける松本さんの今後の活躍に期待したい。






中川 千春

中川 千春 取材の匠メンバー、中小企業診断士
東京都在住。大学卒業後、法人営業を経験し、IT企業や通販企業でWebマーケティングやECサイトの立ち上げ・店舗運営全般に携わる。現在は主に小売・流通分野で、ECを中心とした販促企画やマーケティング、コンサルティング業務に従事。中小企業や地方企業の支援をきっかけに経営全般を体系的に学びたいと考え、中小企業診断士を目指す。2024年中小企業診断士登録。

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