【岩倉光隆さんインタビュー】 自分軸を明確にして市場を捉えれば道は拓ける

【岩倉光隆さんインタビュー】 自分軸を明確にして市場を捉えれば道は拓ける

【第3回 ブレない軸で領域を広げる】
過去の記事:第1回第2回

【岩倉光隆さんインタビュー】

前回に続き,岩倉光隆さんに厳しい状況からどのように領域を広げてこられたのか,また将来への思いを伺いました。

少しずつ広がった領域

――どのように仕事を増やしていかれたのですか

退職金がなくなり,資金残高が20万円まで減った時に,このままではまずいということで色々な会社の面接を受けました。その中に,今でも毎年まとまったお仕事を頂いている人事アセスメント系の会社があり,その会社の面接に合格して仕事を始め,資金繰りが何とかセーフとなりました。

最初の1~2年はその仕事がなかったら食べていけなくて,2年目は自分の税金と社会保険料を滞納しながらなんとかしのぎ,3年目にやっと事業再生コンサル分野の方でも業務が増え,安定して稼げるようになりました。

事業再生コンサル業務の方では新たに,中小企業大学校に,認定経営革新等支援機関になるための研修を受けに行き,その中で立ち上がった勉強会メンバーで,一緒に金融機関からの仕事を受注しようということで動き始めました。独立2~3年目ぐらいの時です。金融機関からの紹介で経営改善計画を策定し,場合によっては金融機関や会社から,その会社の実行支援を依頼され,顧問業務を受けるようになりました。

また,この頃から,ビジネスモデル的に無理が少なくバランスが取れている,金融機関との協調による経営改善計画を中心とした再生支援業務を増やしてきました。

信頼できるパートナーと組んで

――今後はどのようにされて行くご予定ですか

今後は更に,顧客に成果を感じてもらえる,顧客ニーズに対応した精度の高いコンサルティングができるようになりたいと考えています。

そのためには信頼できるパートナーを増やし,『事業継続支援』という軸の中で,支援領域を広げたいと思います。

――パートナーというのは具体的には?

例えばシステム会社等です。顧問先のシステム構築支援を行うこともあります。具体的には営業支援・見積受注システム構築等です。これは営業活動の見える化につながります。見えるようになると,情報を共有し多くの人を巻き込みやすくなります。それが,中小企業の経営管理の仕組構築になり,会社成長にもつながるのです。

そのようにして支援領域を広げながら,支援精度を高めるためにそれぞれの専門家と組んで,経営改善から事業継続や会社の成長支援をするというのがドメインで,それを信頼できるパートナーを増やしてやっていくことを,目指しています。

将来的には後進の育成も

今はまだ子供が二人いてお金がかかるので,自分のことである意味精一杯なのですが,7~8年経って子供が社会人になり,経済的なハードルが下がってきたら,事務所を構えて後進の指導とかそういうところもできるかも,という夢を持ちながらやっています。

斎藤 優子

斎藤 優子取材の匠メンバー、中小企業診断士

IT企業にて公共系のパッケージシステムの開発保守でプログラム開発を経験した後、プロジェクト管理や組織運営管理に従事。一企業内にいるよりも広く社会に貢献できる仕事に興味を持ち、中小企業診断士を目指す。2018年中小企業診断士登録。企業に所属しながら、神奈川県中小企業診断協会での活動を中心に行ってきたが、よりきめ細かな支援を行いたいとの思いから、2020年4月に独立。

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