【住山さんインタビュー】中小企業診断士として必要な実践力を養うため、養成課程を選択する。

【住山さんインタビュー】中小企業診断士として必要な実践力を養うため、養成課程を選択する。

【第2回 養成課程に挑戦する】
過去の記事:第1回

【住山さんインタビュー】

大手ドラッグストアに勤務しながら、2023年3月に中小企業診断士登録養成課程を修了した住山鉄治さん。診断士資格チャレンジから今までの軌跡を養成課程のエピソードとともに紹介します。第2回は、養成課程に決めた理由や養成課程の実践的な学びについてうかがいました。

実践力を求めて養成課程へ。

――養成課程の受講を決めた時期と理由を教えてください。

養成課程を受講しようと考えたのは、1次試験勉強をしている時からでした。2次試験の内容などを調べているうちに養成課程の存在を知りました。調べてみると「こんな道もあるのか」という発見がありました。2次試験に合格した後の実務補習がありますが、実務補習3回で果たして実力がつくのかという疑問も解消しません。養成課程では、1~2年の期間でみっちりと実践的なカリキュラムを履修します。実習も5回あったので、「しっかりと実践力を養った方がいいじゃないか」という思いがどんどん強くなりました。それで、1次試験に受かった時点で養成課程に応募しました。

――養成課程の入学試験が高倍率とお聞きします。

定員に対して、2倍以上の応募があったと聞きました。まず、秋に養成課程入学の説明会にエントリーします。エントリーしないと、応募資格を得ることができません。それから、年内に小論文や応募書類を提出します。応募の動機や履歴書、職務経歴書など5種類ぐらいありました。そこで、書類選考があり、年末に年明けの入学試験に進める人が決まります。

――入学試験の勉強方法を教えてください。試験の手ごたえはありましたか?

過去問や情報が全くなく、どんな問題が出るかわからない状態で試験に臨みました。勉強方法は、1次試験で使ったテキストを引っ張り出して、とにかく企業経営理論と財務会計、運営管理の基礎学習を繰り返し行いました。本試験は3科目1.5時間で、途中に個人面接が入ります。試験を受けながら、順番に面接を受ける感じです。試験内容は、ちょうど2次試験の事例問題のような記述試験でした。面接を受けながらの試験で、時間が全くなかった記憶があります。手ごたえがなかったので、試験に落ちたと思っていました。(笑)

実践力の養成を考えた「密度の濃いカリキュラム」。

――「演習」と「実習」があるとお聞きしています。養成課程のカリキュラムについて教えてください。

700時間を超えるカリキュラムが決まっています。大きく「演習」と「実習」に分かれており、演習は、座学でマーケティングや運営管理などの1次試験で学ぶような内容と、実務的な講義が特徴的です。一方的な講義ではなく、ケーススタディでグループに分かれて議論し、毎回発表をします。カウンセリングの授業では、各自カウンセリングを録画してフィードバックされます。実践に沿った知識系といった感じです。実習は5回で5社の企業診断をします。1、2回は財務、マーケティング、人事といった機能別戦略に対する改善提案を行います。3、4、5回は経営戦略を提案します。診断した業種はおもに製造業と流通小売業から選別されました。

――実践的なカリキュラムですね。「実習」はグループで実施するのですか?

実習はグループで行います。班長や副班長、各戦略パートの担当を決めてチームで1つの提案書をまとめるのですが、個人別に成績が出ます。講師の先生2名が1グループに付き、受講生を評価します。評価項目は、中小企業診断士に必要なヒアリング能力や文章作成能力、プレゼンテーション能力とか、診断先の経営者の評価、チームでの貢献度などの行動も含めて、多面的に評価されます。




喜多 佐智浩

喜多 佐智浩 取材の匠メンバー、中小企業診断士
1973年生まれ。愛知県名古屋市在住。大学卒業後、広告会社へ入社。広告企画の法人営業を中心に官民連携事業[PPP(Public Private Partnership)]による広告媒体開発に従事。新規事業開発/媒体開発/営業所開設/人材・組織開発など幅広く経験。2021年度中小企業診断士試験合格、2022年5月に中小企業診断士登録。受験生支援団体タキプロ(勉強会班)にて活動。求められる中小企業診断士になるために、日々奮闘中。趣味:キャンプ&たき火、ウクレレ、子供たちのサッカー観戦。

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