【奥村直樹さんインタビュー】 中小企業診断士に求められること

【奥村直樹さんインタビュー】 中小企業診断士に求められること

【第2回 中小企業診断士・無限に広がる可能性】
過去の記事:第1回

【奥村直樹さんインタビュー】

公的機関にご勤務の奥村先生に,中小企業診断士に求められることをお聞きする3回連続の特集。
第2回目の今回は,中小企業診断士に必要な能力と今後の可能性についてお伺いしました。

中小企業診断士に求められる能力

――中小企業診断士に必要とされる能力は何だと思いますか。

プレゼンテーション能力,コミュニケーション能力,専門性だと思います。

――具体的に教えてください。

プレゼンテーション能力については,セミナー講師でお話が面白い先生は人気があります。前回お話ししたビジネスコンテストの講師も,セミナーをお聞きした上でオファーをしています。コミュニケーション能力は,個人のスキルというよりは,相手のお話を真摯に聞く姿勢が重要だと思います。例えば,経営相談等でも事前準備をされる先生は具体的な相談に進むため,顧問契約まで発展することもあるようです。

――専門性を身につけるコツはありますか。

専門性は確かに必要です。ですが,最初から専門性を持っている人は実は多くありません。案件を紹介されて,インプットをしながら専門性を身につけていく人が多いと聞きます。そうした観点で,現状のスキルからストレッチした案件にもオファーがあれば手を挙げてみることも必要と思います。

仕事を通じて出会う個性的な中小企業診断士

――活躍されている中小企業診断士の共通点はありますか。

共通していることは,マーケティングが得意ということです。不得意という先生にはお会いしたことがないです。事業の専門家である中小企業診断士には必須のスキルです。

――言いづらいかもしれませんが困った人はいましたか。

困ったというわけではないですが,過去に専門家派遣に登録できるかの問い合わせがありました。支援機関側は,飛込営業はよいイメージを持ちません。支援機関は仲介者なので,困っている企業に対してできるだけ信頼と実績のある方を紹介したいという思いがあります。

――人脈も大切なのですね。

一定程度の人脈は必要ですね。ですが単純に知り合い,顔を見知っているレベルではなく,もう一歩深い信頼関係が重要です。フットワークが良く,反応がいいということは信頼関係構築の第一歩だと思います。

中小企業診断士の仕事の可能性

――中小企業診断士が活躍できるフィールドについて教えてください。

かなり広いです。企業内診断士の方でも商店街支援や街づくり支援等で,休日を活用してご活躍されている方もいます。独立されて,事業再生案件,セミナー講師,人材研修をやっている方もいます。ご自身の好きなフィールドで仕事ができることが中小企業診断士の一番の強みだと思います。

――中小企業診断士の今後の可能性についてどう思いますか。

経験や勘で事業を回している経営者の方もまだまだ多いです。日本人全員が中小企業診断士を取得すれば,ものすごくGDPが上がると考えています。

――中小企業診断士を取得してよかった点は何ですか。

創業者の方,同僚,中小企業診断士…

次回は,奥村さんの中小企業診断士としてのビジョンについてお聞きします。

南多聞

南多聞 取材の匠メンバー,中小企業診断士

専修大学法学部卒業の中小企業診断士,大手リース会社に長年奉職。企業審査,新規事業開発部門を経て現在は,事業企画や経理業務に従事。中小企業診断士の某受験校の講師も務めるパラレルワーカー。専門領域は,企業分析,ビジネスモデル研究,競馬予想と研究(勝ち馬投票券はほとんど買わない)。

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