【第3回 養成課程を通じて変化した自分】
過去の記事:第1回、第2回
総合デジタルサービス企業に勤務しながら、中小企業診断士登録養成課程(以下、養成課程)を修了し、2024年5月に中小企業診断士登録された鈴木健一郎さん。現在は企業内診断士として現職のキャリアアップにつながる活動を精力的に進めている。第3回では養成課程を終えて成長した自分、企業内診断士としての今後の活動方針、そして養成課程の挑戦を考えている方へのアドバイスについてうかがった。
現職の仕事で感じる成長への手応え
養成課程を終えて「目に見えるかたちで成長できた」と胸を張って語る鈴木さん。「大きく2つの成長を感じており、まず限られた時間でやりきる計画実行力、そして以前と比べてポジティブになり、あまり悩まなくなった」という。これら成長が彼のキャリアの磨き上げとなっている。また、成長した彼の姿は職場のメンバーにも頼もしく映り、上司や部下など周りからの信頼が高まった。そして、彼の謙虚で誠実な人柄も相まって、周りの人をさらに引きつけている。「今後は企業内診断士として、社外活動の経験を現職に活かし、キャリアアップにつなげていきたい」と養成課程で培ったスキルノウハウが形を変え、現職へ大いに活かされている。
企業内診断士としての今後の活動方針
「今後の活動は企業内診断士として現職に尽くす」と改めて語る鈴木さん。その活動方針について「シンプルに実践を積み重ねる」という。そして具体的には「中小企業支援の経験を積む、アウトプットにこだわる、お金をかけてでも実績をつくる」と、これら3つの軸で活動を進めていく決意である。また、お金をかけてでも実績をつくることは、自分への投資(自己研鑽)も含まれており、例えば、取材の学校、東京都中小企業診断士協会城西支部のプロコン塾、補助金支援の研究会など「活動の成否は資格登録後のスタートダッシュが重要」そう言って、胸を張った。できるだけ早い段階で実績を積んで、実践力や自信を身につける。そして、養成課程で定着した「学習する習慣」を実践の場で継続的に発揮すること。これらが今後の活動を大きく左右する試金石となるのだ。
養成課程への挑戦を考えている受験生の方へ
養成課程に挑戦される方は、職場や家族など周りの理解と協力が必要である。そして、その本人も強い意志と覚悟を持って望まなくてはならない。加えて、時間と資金の確保も必要だ。そんな養成課程について彼はこう語る「養成課程って情報が少なく、何をするところかなって感じる方も多いと思うんですが、今までの中でもっとも充実したかけがえのない時間を手に入れられる」とお金では買えない貴重な経験から培った知恵、仲間との出会い、そして何より最高の思い出が得られるようだ。また、資格取得は目的ではなく、あくまで手段に過ぎない。
もし、2次試験突破がなかなか思うようにいかずに、悩み苦しんでいる方は、資格取得の確度が高い養成課程は絶好のチャンスである。資格取得までの試験対策の時間を、資格取得後の活動の時間に充てることは戦略として有効である。加えて、養成課程を修了すると、物事を深く考え、本質をついた答えを導き出せるようになり、業務の生産性も上がり、自分の時間を作ることができる。その時間で新たな活動へつなげていく。まさに好循環サイクルを回せるのだ。そして、最後に彼はこう語る「挑戦しようという気持ちがあれば、ぜひ養成課程を選択肢に入れてください。試験合格組とは違った達成感がきっと得られるはずです」と力強いメッセージを残した。2年間の養成課程でキャリアを変えた彼の今後の活躍から目が離せない。
秋田 謙作 取材の匠メンバー、中小企業診断士
東京都出身・東京都在住。2022年5月中小企業診断士登録。プロジェクトマネジメントプロフェッショナル(PMP)・ITコーディネータ(ITC)。大学卒業後、大手通信会社に約25年勤務。本業で培ったDX・組織人事などのスキルノウハウを活かし、診断士協会・実務補習の副指導員、東京都経営革新フォローアップ事業案件、葛飾区立の図書館にビジネスセミナー登壇などセカンドキャリアに向けて活動中。趣味はドライブ、テニス、ランニング。